祭 神:応神天皇 神功皇后 玉依比売命 説 明:奈良県新庄町のサイトの説明によると、 「弁之庄に鎮座する新庄藩主・桑山氏の氏神。祭神は応神天皇、神功 皇后、玉依比売命の三神。 本来は、尾張国諸桑に鎮座する神社であったが、桑山氏一族の移動 にともなって遷座。」 と説明されています。 住 所:奈良県北葛城郡新庄町弁之庄 電話番号: ひとこと:さて、尾張・愛知にも諸鍬神社は存在します。 愛知県海部郡佐織町大字諸桑字郷越鎮座。 間違いなく、この神社が遷座されたのが、新庄町の諸鍬神社ですね。 ただし、尾張・諸鍬神社のご祭神は、祭神は天諸羽命。 どの時点でご祭神に変更があったのかは、残念ながら、わかりませ ん。 ただですね。長崎県に天諸羽神社なる式内社があります。 そうしますと、南からやってきたご祭神じゃないかな?という想像 は、できます。でも、想像だけですけどね。 さて、この奈良県にある諸鍬神社のご祭神の顔ぶれです。 応神天皇と神功皇后はわかります。息子と母親です。 ただでさえ人気のこの母子。あちらこちらでお祭りされています。 えぇ、お父ちゃんそっちのけで(T_T) しかし、そこに入ってきた、「玉依比売命」のお名前。 一体全体、どういうわけでしょう。 玉依比売命というと、まず思い付くのは、神武天皇の母親でしょう。 故郷へ帰ってしまった姉の代わりに、山幸彦・火明命と、姉・豊玉 姫の一人子・鵜茅葺不合命を育て上げ、婿にした女性です。 自分がおしめ替えてあげた男の子の妻になることを想像すると・・ ?????という気分になるのですが・・・。 いや、今、弟の子供、つまり甥っこが1歳ちょっとでね、おしめ替 えをするわけじゃないけど、立ち会う(?)こともあるわけで・・。 この子を夫にするというのは、ちょっと・・・・・。 え??甥っこの方が、「ご免被る」って? 道理ですな。 まぁ、それはよいとして、この「玉依姫」が、神話上、一番有名な 玉依姫でしょう。 その次に有名なのは、賀茂御祖(下鴨)神社のご祭神でしょう。 この玉依媛命は、大山咋神に妻訪いされ、賀茂別雷命(上賀茂神社 こと・賀茂別雷神社の祭神)を産んでいます。 これは山城国風土記逸文に記載されている物語に詳しいのですが、 玉依媛が、川遊びをしていると、丹塗の矢が流れてきた。 持ち帰って寝室においていると、まもなく身篭った。 父親がわからなかったため、この子・別雷命が成人した宴席で、祖 父・建角身命が、この子に、「父親にお酒を薦めなさい」と命ずる と、子は、天に向かって礼拝し、屋根瓦を突き破って、空に上って しまった、というのです。 屋根を突き破ってしまうところが、「別雷」命という名に相応しい ような気もしますが・・・。 父親が、「矢」に化けたことといい、やはり、雷との縁の深い神様 なのでしょう。 ギリシャでは、稲光はゼウスの矢ですしね。 としますと、「玉依媛」という名前の姫君の性格が少し見えてきま す。 もともと「玉」は「魂」でしょう。 「魂」を依るのですから、これは神懸りの巫女を思い浮かべます。 それに加えるならば、山城国風土記逸文の中の玉依媛が雷によって、 妊娠した、ということです。 つまり、神が懸かるだけじゃないんです。 「実」が伴うんですよね。 とすると、ただの巫女じゃありませんね。 そう。 卑弥呼を思い出すのです。 そういえば、過去、神功皇后が卑弥呼だった、なんて、言われたん でしたっけねぇ・・・。