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諏訪大社 下社 秋宮

suwaakimiya





  祭  神:建御名方神 八坂刀売神 八重事代主神
  説  明:栞を引用します。
      「信濃国一之宮諏訪大社は、昭和二十一年迄官幣大社諏訪神社と称して
       おりましたが、同二十三年に現在の社号に改称しております。
       諏訪大社は諏訪湖の南北に二社ずつ四ヶ所に分かれて鎮座する、独特
       の形を持ったお宮です。
       御祭神の建御名方神は大国主神(大国さま)の御子神で、妃神が八坂
       刀売神、八重事代主神(えびすさま)は御兄神に当たります。」
      「御宝殿の奥に建物はありません。諏訪大社は御本殿を持たない神社と
       しても有名です。下社の春秋両社は、二つの御宝殿の奥の御神木を御
       神体としてお祀りし、秋宮は一位の木です。
       諏訪大社は大昔の自然物崇拝の形から、唯今の大方の神社の本殿祭祀
       への中間の形としてお祭の移り変わりを調べる上でも重要な位置を占
       めております。」
      「境内摂末社
       拝殿に向かって右側、一の御柱の奥のお社は、手前が稲荷社、真ん中
       がお諏訪さまの御子神を祀る若宮社、奥が皇大神宮社です。左側二の
       御柱近くにあるお社は、右から八坂社、加茂上下社、子安社及び鹿島
       社です。
       子安社はお諏訪さまの御母神である高志沼河比売命(こしのぬなかわ
       ひめ)をお祀りしており、昔からお産の守り神と親しまれています。
       底の抜けた柄杓は、水がつかえず軽く出るように、お産も楽にすむよ
       うにと、安産を願い、また安産のお礼に奉納されたものです。
       社務所の前方の森を八幡山といい、八幡社と秋宮恵比寿社があります。
       八幡社には近くにあった天満宮、貴船社御室社が合祀されています。
       この近郷で天神さまをお祀りするのはこゝだけですので、シーズンに
       は受験生親子の参拝で賑わいます。」    
       とあります。
  住  所:長野県諏訪郡下諏訪町5828
  電話番号:0266−27−8053
  ひとこと:底の抜けた柄杓は、船幽霊にあった時に渡すためのものです・・・。

       じゃなくて、安産を祈願するものなのですね。

       本当かなぁ?

       っていうのも、柄杓というのは、水入れではありません。
       柄杓の役割は、「水を運ぶ」ことではありませんか?

       つまり、底の抜けた柄杓というのは、「用を成さないもの」です。
       用をなさないものを縁起物とするでしょうか?

       なんだかおかしい。なんだかしっくりこない・・・ことはないですか?
       しかし、調べてみると、安産祈願のために底のない柄杓を奉納する習
       慣がある社寺は、結構たくさんあるようなのです。

       まず有名なのは、四国三十四番「種間寺」ここでは、妊婦が柄杓を奉
       納すると、その底を抜いて祈祷をしてくださるとか。

       その柄杓を御守りにすると安産になるんだそうで、これは、しっくり
       きます。
      「蓋」してるものを、抜いて、出すわけですから。
       まぁ、それが柄杓じゃなくて、樽などでもいいんじゃないのか?とは
       考えますが、大きさも価格も、柄杓がお手頃なんでしょう。

       次に、横須賀市にある淡島神社。
       名前を見ればわかるように、人形供養で有名な、和歌山の淡島神社か
       ら勧請された神社だそうですが、3月3日、底の抜けた柄杓を奉納し
       て安産を願う習慣もあるそうです。
      「あわせてください淡島様よ、お礼参りは二人づれ」と麻を結びつける
       のだそうで、これまた、面白いですね。
       安産というより、子授けを祈願しているように受け取れます。

       さて、ところで、全く反対の意味に「底なし柄杓」を奉納するお寺も
       あります。
       長興寺。
       石川県七尾市にあるお寺です。
       このお寺では、「子授けには底のある柄杓」「子預けには底なし柄杓」
       を奉納するんだそうです。

       子預けとは聞きなれない言葉ですが、芸妓さんのように、子供ができ
       ては困る人たちが、「子供ができませんように」と祈ることを指した
       言葉なようです。

       そもそも柄杓とはなんでしょうか?
       その名前は、「ひさご」が転じたもののようです。
       ひさご、つまり、瓢箪を半分に割って、水を汲むのに使っていたのが
       もともとの姿なんですね。

       それが、今の形になり、それを「壊したもの」が、安産の・子授けの・
       子預けの縁起物になる。
       文化というのは、そういうもんなんですねぇ・・・。

       ちなみに、冒頭の「船幽霊」の話についてちょっとだけ。
       これはあちらこちらの地方で語られている海の怪談です。

       この「幽霊船」に遭遇すると、船に乗っている幽霊達が、
      「柄杓をだせ〜」「柄杓を渡せ〜」と要求するのです。
       怖いので要求通りすると、幽霊達はその柄杓で海水を汲み、船に水を
       あけることを繰り返し、ついには、船を沈めてしまうわんですね。

       だから、船幽霊に会った時には、底の抜けた柄杓を渡さないといけな
       い、というわけです。

       ん〜〜、底の抜けた柄杓で、水を汲む幽霊・・・。
       怖いというより、ほのぼのしちゃいますね(^^ゞ

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