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赤岩尾神社

akaiwao

御神体の柱状節理

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風穴





  祭  神:火之迦具土神 赤岩尾大神
       御神体 屏風岩 柱状節理
  説  明:案内板を転載します。
      「赤岩尾神社は、香落渓谷と同様に奇岩が多く、特に柱状節理で有名です。地元では『おたわら
       いし』といって崇拝され、勝負運にご利益が強く、霊験あらたかな神様です。
      『三国地誌』に『赤岩尾山、小岩尾山、仏山。山頂に岩窟あり。夷石《えびすいし》。大国石の
       名あり。また岩窟および屏風岩、ともに奇岩なり』とあります。
      『風穴』という岩組の間から一年中風が噴き出ている場所もあります。
       平安の昔、高尾の地にたてこもった藤原千方将軍(藤原政権に犯行した平安時代の貴族)は、
       戦勝祈願をしました。それ以来、武運長久の神としてあがめられ、赤岩尾神社のなが広く知れ
       わたりました。
       藤原千方将軍伝説によると、金鬼、風鬼、水鬼、隠形鬼という四鬼の怪人を従えたそうです。
       どんな武器も弾き返してしまう鋼のように堅固な体を持つ『金鬼』、強風を繰り出し敵を吹き
       飛ばす『風鬼』、如何なる場所でも水を操り洪水を起こして敵を溺れさせる『水鬼』、姿を消
       し、気配を消して敵に突如襲い掛かる『隠形鬼』、四人の怪人は忍者の原型と考えられていま
       す」
  住  所:三重県名張市滝之原
  電話番号:
  ひとこと:太平記はウェブ上で読めるので、ちょっと見てみましょう。
       藤原千方が登場するのは、巻十六の『日本朝敵事 』です。
      「又天智天皇の御宇に藤原千方と云者有て、金鬼・風鬼・水鬼・隠形鬼と云四の鬼を使へり。金
       鬼は其身堅固にして、矢を射るに立ず。風鬼は大風を吹せて、敵城を吹破る。水鬼は洪水を流
       して、敵を陸地に溺す。隠形鬼は其形を隠して、俄敵を拉。如斯の神変、凡夫の智力を以て可
       防非ざれば、伊賀・伊勢の両国、是が為に妨られて王化に順ふ者なし。爰に紀朝雄と云ける者、
       宣旨を蒙て彼国に下、一首の歌を読て、鬼の中へぞ送ける。草も木も我大君の国なればいづく
       か鬼の棲なるべき四の鬼此歌を見て、「さては我等悪逆無道の臣に随て、善政有徳の君を背奉
       りける事、天罰遁るゝ処無りけり。」とて忽に四方に去て失にければ、千方勢ひを失て軈て朝
       雄に討れにけり」
       
       過去にどんな朝敵が存在したかを紹介する内容みたいですね。
       なので、端的な説明ですが、興味深いのは、鬼が歌で追い払われたってくだりでしょうか。
       ちょっとわかりづらいですが、歌とは、
      「草も木も 我大君の 国なれば  いづくか鬼の 棲なるべき」
       つまり、この国のものは、草も木も大君のものである。大君に逆らう鬼がどこに住めようかと
       でも言う意味でしょうか。
       
       それで去ってしまったのですから、鬼たちは朝廷に恨みがあったわけではなく、ただ、千方の
       味方をしたかっただけなのかなと思います。知らんけど。
       
       伊賀市には、千方が隠れ住んだとする千方窟もあるみたいですね。
       藤原千方に関する公の記録はないみたいですが、いったい如何なる人物なのか、興味深いですね。

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