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祭 神:高照姫神 伊弉諾大神 大山祇神 説 明:境内案内板を引用します。 「例祭旧五月二十九日 神紋まんじ巴 本殿流造 境内四四二坪 末社一社 宝物鉄製の鍬形(千年前の作)鶏遊戯の図帖 宮司宇庭昭憲 氏子三百五十三戸 崇敬者五万人 神事と芸能七日堂舞祀(旧三月二十九日その年の五穀豊穣を祈る) 裸参り(旧正月一日氏子青年団裸にて〆縄奉納) 由緒沿革延暦年中坂上田村麿東夷征討の勅命を奉じ東国に下った時、岩木山 頂上奥宮鎮座顕国魂の女高照比売命の霊験を蒙るに因り、岩木山麓に社宇を 創建したという。其後大山祇命を配祀すると伝う。明治十余年郷社に列せら れた」 住 所:青森県弘前市鬼沢字菖蒲沢 電話番号: ひとこと:角川書店『日本の伝説25 青森の伝説』にはこんな風に紹介されています。 「岩木山を弘前から望むと、山の字形に三つの頂が並んで見える。右の頂の岩 鬼山に赤倉沢があり、ここに鬼神が隠れ住むという。これをこれを赤倉の大 人とか、山の爺と呼んで、山仕事をする者たちは恐れ敬っている。 大人の身長は見上げるほど高く、痩せ黒ずんだその姿を見ただけで、恐怖の あまり病になる者もある。しかしこれと馴れ親しんで、酒魚など与えると、 その返礼として山の木を根こそぎにしてくれたり、マダ(シナの木)の樹皮 をはいで、馬二、三頭に積むほどの量をかかえて持ってきてくれたりすると もいわれている。 この大人が農耕のわざを教え、開墾を助けてくれた伝説は、弘前の鬼沢に語 られた弥十郎と大人の話である。鬼沢の鬼神社という変わった名のお宮は 大人の着た蓑と笠、農耕に使った大きな鍬を祭るちう農耕信仰の宮で、農具 の掲額が奉納されるのも珍しい」 つまり、ここ鬼神社の鬼は優しい鬼であると。 鰺ヶ沢町にある高倉神社にもこの鬼が祀られているようです。
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高倉神社はご由緒などが不祥なので、個別の紹介は控えますが、津軽三十三 観音霊場の一つのようです。 こちらに参拝していると、一人の男性がこちらをじ〜っとご覧になっていま した。 青森に来てからというもの、リンゴの樹が気になって仕方なかった私。 だって、本当にさまざまな色合いがあるんですよ。 ピンク、黄色、緑、真っ赤。 中でもピンクの果実は本当に綺麗で。 なんという種類かなと思ってたんです。 ちょうどその男性が立っておられたのも、ピンクのリンゴ園。 ちょっと声をかけてみました。 「このリンゴはなんていう種類なんですか?」 と。 男性がおっしゃるには、「フジ」とのこと。 どこから来たのか?何をしに来たのか? 強い訛りのある東北弁で一通り聞かれた後、 「おいで」 と手招きされました。 「出荷する前のリンゴだから持っていきなさい」 と。
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こ〜んなにたくさん!!! せめて卸値でもお渡ししたかったんですが、「いいから」と両手で拒んでおら れたんで、遠慮なく頂戴しました。 男性がおっしゃるには、高倉神社のご祭神は、「龍神の鬼人」だとか。 そしてそれと関係があるかないかはわかりませんが、神社近辺は「神(じん)」 という苗字が多いのだそうです。 ずっとニコニコされていた男性は、「優しい鬼」の末裔かもしれません。 青森の地は最初から最後まで大らかで、にこやかな印象でした。