祭 神:大日ルメ貴神 月讀神 經津主神 根裂神 黄幡神 磐裂神 磐筒男神 磐筒女神 豹尾神 説 明:境内案内板を転載します。 「近年は四月十日に近い日曜日を祭日としているが、明治以前は七月十九日が祭日で、この祭日に小瀬町天 津司神社の九体の人形が隣接の下鍛冶屋町鈴宮(諏訪神社)にお成り、同境内に遠景に張られたお舟と呼 ぶ幔幕の中で人形を舞わすのが天津司舞である。 天津司とはあて字で、傀儡(てずし)舞の田楽芸能である。 天津司人形は九体から成り、九体とも等身大で、これに衣裳を付け、足となる棒を、操る人が持ち、人形 の両手、顔を動かすには別の操る人が付き、二人使い、三人使いの役柄の人形もある。人形はビンザサラ (編木)の楽器を持つ人形を一のササラ、二のササラと呼ぶように持つ者によって一の太鼓、二の太鼓、一 のつづみ、一の笛顔形で鹿島様、姫様、鬼様という神名がつけられている。この舞人は元は小瀬の十七戸 に限られ、中世の社寺祭礼に奉納芸能を演じた専業田楽集団と考えられる」 住 所:山梨県甲府市小瀬町557 電話番号: ひとこと:この神社に参拝したのは、角川書店『日本の伝説』に興味深い伝説があったからです。 その部分だけ引用しましょう。 「旧山城村の小瀬に天津司舞の伝説がある。天津司神社の社内に九体の古い人形があって、天津司または 「おてんづしさん」とよばれる。最初一二体の天津神が天くだったが、そのうち二体はふたたび天に昇り、 一体は西油川のお釜池に入ったという。毎年七月十九日が祭日で、小瀬村の旧家一七戸の者が奉仕し、天 津司社から下鍛冶屋の諏訪神社(鈴の宮ともいう)への神幸がある。 その庭で、竹で作って九曜星の神紋のある幕を張った『御船』の中に入って、九体の神が舞を舞う。くぐ つ人形による古典神事芸能で、国の重要民俗文化財に指定されている」 面が天から降った話しもありますが、ここでは傀儡が天から降ったようですね。 しかし等身大とは……。 危ないね(^^ゞ 九曜紋は、九の星を紋様にしたもの。 羅睺星や計都星の凶星を含み、源流はインド神話にあります。 個人的に、星の悪神カカセオと、太陽や月を飲み込んでしまう羅睺星は、なにかしらのつながりがあるん じゃないかと考えてるんですけどね。 カカセオは、太陽や月を「かか呑みてむ」んじゃないか、なんて。 そしてこの神社の祭神を見ると、なぜか吉星である七星……つまり、太陽・月・水星・金星・火星・木星・ 土星は祀られておらず、黄幡神(羅睺星の精)や豹尾神(計都星の精)が祀られてるんです。 これはどうしたことでしょうね??? この傀儡舞は、本来なんのために舞われたのかなと、興味を惹かれてしまうのです。