祭 神:國常立命 面足命 惶根命 説 明:延喜式内社です。 境内には、わらじを始め、長靴・サンダルなど、履物が、たくさん 奉納されていました。 拝殿には、天狗のお面。 修験道に関係ある神社なんでしょうか?? 住 所:茨城県新治郡八郷町小屋足尾山1 電話番号: ひとこと:足尾山山頂にある神社です。 一の鳥居?にある標識には、 「足尾神社まで100米」 しかし・・・。多分200メートルはあったと思います。 まさか、高さ100米とか? いいの。もう、この当たりから、山の上の標識は、あんまりあてに ならないのが、わかってきてたから。 さて、この神社の境内には履物がたくさん奉納されていたのですが、 これは、「足」尾神社という社名から、足の病気に霊験があらたか である、という信仰が篤いから、なようです。 また、天狗のお面が拝殿に飾ってあったことからも、身軽な天狗・ 修験者にあやかったのかも知れません。 さて、ご祭神なのですが、原初、まず生まれた神様が、國常立命。 そして、国狭槌尊、豊斟渟(とよくむぬ)尊。 ここまでは、陽気だけを受けて、ひとりでに生まれた。 だから、 純粋な男性神なんだそうです。 そして、次に、泥土ニ(ういじに)尊、紗土ニ(すいじに)尊。 ここからは、カップルです。 そして次が、大戸之道(おおとのじ)損、大苫辺(おおとまべ)尊。 面足(めんたる…じゃなくておもだる)尊、惶根(かしこね)尊。 その次が、伊奘諾尊・伊奘冉尊なわけです。 ここまで7代を神代七代と呼びます。 断言はできませんが、カップルの神様のうち、前者が男神・後者が 女神でしょうね。 とすると、面足尊が男性神。惶根尊は女性神でしょうか。 惶根尊の「惶」は、「おそれ」と読みます。 「畏れ」と同じような意味でしょうか? 大地が完成して、「すんばらしい」と感嘆している、というような お名前なようです。 さて、この面々。 ちらり、と見ると、神々の創世に関わる神様なんだな。 と思うところですが、 天狗の面と、面足命ならびに惶根命の関係を考えると、また、全く 話が違ってくるのです。 仏教でいうところの、欲界というのは、6つの階層に分かれている んだそうです。 その最高位・第六天に住む魔王は、寿命は、一万六千歳。しかも、 人間の千六百年を一日と数えて、ですから、人間式に言うと、寿命 は、 1600×365×16000+1600×16000÷4 =9350400000歳ですね。 電卓の桁数が足りませんでした(^^ゞ そんでもって、この魔王さまときたら、人間の性欲や受胎を思うま まにするばかりか、他人の楽しみを自分の楽しみにしてしまう法力 を持っているとか。言ってみれば、なんでも思うままなんですね。 その名を第六天魔王。 修験者に人気の高いようですし、また、織田信長が、武田信玄に対 する書状に「第六天魔王信長」と署名した、なんて話しで有名です。 その第六天魔王に、この神社の御祭神・面足命と惶根命は擬せられ ているのでした。 なぜ? だって、神代六代目だからさ。 がっくん。 というわけで、この神社では、もともとは、第六天魔王が祀られて いた可能性もあるんじゃないでしょうかね。 でもって、表向きは、おだやかに、面足命・惶根命を祀っておりま 〜〜〜す、って繕ってたとか。 この神社で、昔、どんな神がかりな儀式が行われたんだろう。 そう考えると、この、何気ない山頂の神社の雰囲気が、ぐっと、神 秘的に感じられるのでありました。