祭 神:日前大神 国懸大神 思兼命 石凝姥命 玉祖命 明立御影命 鈿女命 説 明:日前大神(ひのくまおおかみ)・国懸大神(くにかかすおおかみ) 共に、天照大神の別名です。 同じ神様を同じ神社で祭祀する場合、和魂・荒魂、もしくは、幸魂 ・奇魂を祀るのが、古い日本の神社の様式なのだそうですが、この 神社の場合は、もともと別の神社が一つになったようです。 さて、並んだ神様のうち、思兼命・石凝姥命・玉祖命・鈿女命は、 天照大神の岩戸隠れの時に活躍した神様です。 即ち、思兼命が作戦を練り、石凝姥が鏡を作り、玉祖命が勾玉を作 り、鈿女命が、滑稽な(性器を露出させた)踊りを舞います。 八百万の神がドッと笑ったところで、天照大神が顔を覗かせると、 鏡に映った自分の顔が・・・、「おやまぁ、なんでまた?」と呆気 にとられているところを、手力男命が、扉をぐぐ〜〜〜っと開けた わけですね。 そんな中で、一人、明立御影命は、ちょっとタイプが違います。 っていうより、どういう神様かよくわかりません。ただ、琵琶湖の 神様で、あるようです。 なぜ、琵琶湖の神様が、和歌山の、天照大神を祀神社に、天岩戸の 英雄達に混じって、祀られているのでしょうか。 さぞかし居心地の悪いことだと思います。 住 所:和歌山市秋月365 電話番号:073−471−3730 ひとこと:神社の説明では、日前大神も、国懸大神も、天照大神の前霊(さき たま)であるとのこと。 私はてっきり、天照大神を名乗る前の名前という意味で書いてある のかと、記紀にない説明を期待したのですが、神職さんに質問する と、そうではなく、「別名」と思ってください。とのこと。 きっと説明が難しいのでしょう。 ちなみに「前霊」という言葉は、辞書にもなく、検索をかけてみた ら、仏教用語(!)のホームページにひっかかってしまいました。 こういう名前の宗派があるらしいっす。 あまり追求はできませんが、「天照」という名前のつく神様を祀っ ていた神社は、かなり古くからあったようです。そうですよね。太 陽を拝む気持ちって、すごく自然だと思いますもん。 どんなアミニズム的な宗教でも、太陽を神格化していないものは、 多分ないんじゃないでしょうか。 その後、神社の祭神を明らかにせねばならなくなり、「天照」の字 が付く上に、最高神である、「天照大神」を祭神にした・・・そん な経緯があったのかもしれません。 そんな意味で、「前霊」って表現したのかも。 だから、「多くは語れない・・・」とか。違うかな?