祭 神:素盞鳴尊 伊弉册尊 速玉男尊 事解男尊 伊弉諾尊 説 明:スサノオ・イザナミ・ハヤタマオ・コトサカオ・イザナギ。 速玉男尊・事解男尊は、伊弉册尊・伊弉諾尊の御子であり、熊 野速玉神社・熊野那智神社にそれぞれ主に祭祀されている神様 です。また、伊弉册尊・速玉男尊・事解男尊で、熊野三所権現 と呼ばれていることから、黄泉の国と、縁の深い神様なのかも 知れません。 この神社の主祭神、素盞鳴尊は、祇園は八坂神社から勧請され たそうで、この神社の夏祭りは、「祇園祭り」なのだそうです。 住 所:大阪市平野区平野宮町2丁目1−67 電話番号:06−6791−0208 ひとこと:いろいろ周ってきましたが、ここの宮司さんほど、すらすら質 問に答えてくださった方は珍しいです。っちゅうより、こちら が口を開く前にもう、答える構えに入ってらっしゃって、質問 を忘れてしまいました。さながら竜虎の戦い?いえいえ、私が 抜けているだけです。とほほ。 この神社の主祭神は、素盞鳴尊、牛頭天王ですね。 牛頭天王は、厄病除けの神様でありながら、厄病神の一面も持 ち合わせています。 祇園精舎の守護神=薬師如来の化身・・・これが厄病除けの神 様としての、主たる面でしょうね。 北海の神・武塔神(ムタフノカミ)・・・これが厄病神として の主たる面じゃないでしょうか。 武塔神のお話はちょっと面白いので、紹介しましょう。 北海の神・武塔神が南の海の神の娘に夜這いに出かけたところ、 日が暮れてしまい、将来兄弟の家に宿を求めたそうです(神様 が夜這いぃぃぃ??って思いましたか?・・・いいんですよ。 大国主命なんて、用便中の女神に求婚したんですから)。 裕福な弟・巨旦将来はそれを拒み、反対に、貧しい兄・蘇民将 来は、喜んで宿を提供したのだそうです。 そして、数年後、武塔神は、八柱の子を連れて(牛頭天王の八 王子と重なりますね)蘇民将来の家を訪れ、「家の者に茅の輪 を腰の上に着けさせよ」と命じます。 蘇民将来が言う通りにしたところ、その夜、茅の輪を着けた、 蘇民将来一家を除いて、皆が厄病で死んでしまった・・・。 旧約聖書の過ぎ越しの祭りと似ていますね。(こちらは、出エ ジプトのくだりで、戸口に子羊の血を塗ったイスラエルの民以 外の家の長子を、エホバが過ぎ越しに殺して行ったと言うもの です。) また、武塔神は、「我は、速須佐雄神である。後の世に疫病が 流行したなら、蘇民将来の子孫といい、茅の輪を腰の上につけ よ」と、厄病除けの方法を伝授したと言います。 茅の輪くぐりの神事は、この故事に基づいているのだそうです。 いろんな側面を持った神様ですが、非常に力のある神様である ことは間違いありませんね。 あの織田信長の産土の神様でもあるくらいですから、敵には回 したくないもんです。