祭 神:罔象女神 説 明:罔象女神(みつはのめの)は、水の神様です。 今より、1300余年前、天武天皇白鳳4年 「人声の聞こえざる深山吉野丹生川上に我が宮柱を建てて敬祀せ ば、天下のために甘雨を降らし霖雨(ながあめ)を止めん」 との神の教えにより斎祀されたのがご由緒なのだそうです。 つまり、雨乞いと共に、大雨を止ませるというご神徳があると いうことですね。 住 所:奈良県吉野郡東吉野村大字小 電話番号:07464−2−0032 ひとこと:罔象女神は、伊邪那美命が迦具土神を産んだ時の火傷で苦しみ もがいた時に化生した神様です。 あ〜〜〜、何から化生したか、といいますと、え〜〜、罔象女 神は、水の神様です。 え〜〜〜、つまり、ぶっちゃけて言えば、「おしっこ」ですね。 しかし、驚くにあたりません。この時、「嘔吐物」から、溶鉄 の神様・金山彦神、そして、なんと「うんこ」から、土の神様・ 埴山姫神が産まれております。 しかし、伊邪那美命が人と同じ形をした神様だとした場合、3 つの穴から出る「汚物」と感じるものから神が化生しているわ けですね。即ち、「口から出る、嘔吐物」「尿道口から出る、 小水」「肛門から出る、糞」ですね。 しかし、人間には、まだまだ穴があり、そこから出る汚物もあ ります。 「鼻の穴から出る、鼻水」は?「耳の穴から出る、耳糞」は? まぁ、耳糞は、苦しんで出るものではないし、鼻水は、嘔吐物 と混じっているのでしょう。 しかし、私が、気になる「汚物」があります。 ええ、そうです。「膣口から出る、経血」です。 いったい、我々の最も身近にある「不浄」は、「月経」ではな いでしょうか? しかし、記紀を読んでいて、「月経」を不浄として扱っている ものを、今まで眼にしたことはありません。 いや、却って、「経血」をお守りとしたという伝承のある地域 があるのだそうです。 「血」は、生命力の証ではありますが、「経血」は、これは、捨 てられる「生命力」であります。 それを、「有り余る生命力のおこぼれ」と見るか、「汚れた生 命力」と見るかによって、感じ方は違ってくるでしょう。 翻って、伊邪那美命が死に面して、経血から神を生み出さなか ったことを思うと(産褥の時に経血がでるかい!ということは もちろんありますが)、経血は、便や、尿や、嘔吐物とは、違 う類のもの・・・と記紀編纂者が感じていた証拠ではないのか、 と考えたりもします。 経血というものが「生命の誕生」と深い関わりがあるのと同時 に、妊娠中の経血が、「生まれいづるべきであった生命の死」 を意味していたでありましょう。いや、「母体の死」さえも意 味したかも知れません。 そのような事から、昔の人が、「経血」を畏れたということも 考えることができます。 勿論、これらは想像でしかないのですが・・・。 暑い夏に考えると、非常に暑苦しい話題を申し訳ありませんで した。