祭 神:闇淤加美神 説 明:神於(かみお)山という山の麓にある、神社です。 「おがみ」神社と読むのですが、全国にこの名前の神社がある ようです。 どの意賀美神社も、闇淤加美神(くらおかみのかみ)か、高淤 加美神(たかおかみのかみ)を祭祀され、雨乞いの霊験で崇敬 されています。 闇淤加美神は、伊邪那岐命が迦具土神の首を斬られた折りに、 剣の柄に集まった地が手の指の股から洩れ出て、化成した神様 です。 闇は谷あいの意味なのだそうで、淤加美が、龍神のことではな いかと言われていますから、谷あいを流れる水の神ということ でしょうか。 闇淤加美神は古事記に、高淤加美神は日本書紀に出てくる神様 ですが、同じ神様のことではないか、という説もあります。 この神社の裏側にある滝は、別名「雨降りの滝」というのだそ うです。 住 所:大阪府岸和田市土生滝町17 電話番号: ひとこと:火の神様・迦具土神から、水の神様・闇淤加美神が生まれると 言うのは、なんだか不思議ですね。 水の神様を生んだから、火が消えちゃって、迦具土神様はなく なられたと考える方が自然な気がしますが、実は、この火の神 様からは、いろんな神様が生まれています。 稚産霊神との間に穀物の神様、殺された血から山の神様8柱。 これは、火がいろんなものを生み出すということと、そして、 山の神様を生み出したというのは、山の中で剣を創られていた ということからではないかといわれています。 つまり、記紀の編纂時期の人々にとって、火の神様というと、 剣の鍛造を思い浮かべ易かったということなのかも知れません。 剣の鍛造に、水は必要不可欠ですからね。 なんやかんや言って、火にとって水は、「自分を打ち消すもの」 であると共に、水が無ければ焼き尽くす「破壊」の性質だけを 持つことになるけれども、水で冷やしたり、消すことによって、 何かを生み出すものに成り得る、必要なパートナーでもあるの ではないでしょうか。