祭 神:少彦名命 神農氏 説 明:主祭神・少彦名命は、薬・治療・医薬・温泉・国土開拓・造酒 の神として古典に現れていますが、当社では特に薬の神から健 康増進の神としてご神徳が発揚されています。 また、神農氏は、道教の神様。 古代中国最初の統治者で、特に医薬を司ったといわれています。 鎮座は、安永九年(西暦1780年)十月。 薬種中買仲間で組織する伊勢講が、京都五条天神社より分霊を 道修町の寄会所に勧請し、神農氏とともに合わせ祀ったのが、 始まりです。 文政五年(西暦1822年)、大坂で疫病(コレラ)が流行し た時、道修町の薬種仲間が疫病除薬として「虎頭殺鬼雄黄圓」 という丸薬をつくり、神前で祈祷をし施薬をしました。 この時、病除祈願のお守りとして、併せて施与したのが、「張 子の虎」で、その効能が顕著だったため、以来、「張子の虎」 が、当社独特のお守りとして知られるようになりました。 住 所:大阪市中央区道修町2丁目1−8 電話番号:06−6231−6958 ひとこと:神農氏については、これきり触れることがないかも知れないの で、ちょっと調べてみました。 この神様は、「史記」に表れる神様のようです。 講談社学術文庫「道教の神々」(窪徳忠著)から引用します。 「伏犠に続いて皇帝になったのが、炎帝・神農氏である。 彼は、全国をめぐって多くの草を舐め、毒薬と薬草を区別して 薬を発明し、人々に農薬や物々交換の方法を教えたとも言われ ている。」 伝説では、彼の母親が、「龍頭の神の気」に感じて姜水のほと りで生んだのが、神農氏である、となっていて、牛の頭をして いた・・・と言われているようです。 う〜む、牛頭? 京都の八坂神社・祇園祭は、厄病除けの祭りでしたね。 そして、八坂神社の祭神は、言わずと知れた、素盞鳴尊=牛頭 天王。 日本では、牛頭天王は、素盞鳴尊のことである、となっていま すが、もしかしたら、神農氏と関係があるのかも知れません。 神農氏は、神道では少彦名命と同一視されていますけどね。 しかし、それにしても、あらゆる草を舐めてみたとは、すごい。 それで、一度も死ななかったというのは、毒を舐め続けている うちに毒の効かない体になった・・・とか? 忍者みたいですね、って、それでも、ある種類の毒には慣れて いても、違う種類の毒には中毒るはずですから。 随分な免疫ができていらっしゃったのでしょうね。 さて、ここ、大阪市中央区は道修町は、薬屋さんが集まってい る場所です。 さる、お尻の病気で有名な会社の本社もここにあります。 夜、堺筋より一本西にある筋を、北浜に向かって北に歩いてい くと、一文字で構成された、赤い大きなネオンの看板が目に入 ってきます。 その文字とは、だ行い段の、あの文字です。 というわけで、デートの時は、お薦めできないコースです(^^ゞ