祭 神:宇智大神 説 明:宇智大神という神様がどういう神様なのかは不明なのですが、 「内臣の祖神」であるといわれています。 しかし、内臣って?? これは、一説では、武内宿禰のことではないかと言われていま す。 根拠は、日本書紀の中で仁徳天皇が、「たまきはる内の朝臣よ」 と呼びかけているから・・・ということなのですが。 武内宿禰は、日本書紀でも古事記でも孝元天皇の血筋。 ということは、宇智大神とは、孝元天皇、ひいては、天照大神 ということに?? 住 所:奈良県五條市今井4丁目6−2 電話番号: ひとこと:この宇智神社のある五條市には、「御霊神社」が23もありま して、主祭神は、「井上内親王」です。 井上内親王が、冤罪をきせられて、幽閉されたのが、この五條 だったからなのですね。 この宇智神社の境内にある、「安生寺」も、井上内親王に関係 があります。 もともとこのお寺は、役小角の創立だと言われ、「国生寺」と 呼ばれていました。 が、井上内親王が、このお寺に祈願をして、皇子(火雷命のこ とでしょうか?)を安産したことにちなんで、「安生寺」と改 めたんだそうです。 ところで、この「火雷命」は、謎の多い神様です。 井上内親王が五條に流されてこられたとき、既に身篭っておら れたということですから、この赤ん坊が「火雷命」でありまし ょう。 が、その後、火雷命がどうなったのか、わからないのです。 井上内親王と他戸王は、服毒死をした、とありますが、火雷命 が亡くなったとは聞きません。 京都の御霊神社に母と兄と共に、「火雷」天神が祀られていま すが、実際、彼が祟るということがあったのでしょうか? 一説では、この火雷命は、「母と兄の怨みを晴らすべく雷神と なった」といわれています。 しかし、井上内親王と他戸王の死後に起きた祟りの内容が顕か ではないので、火雷命の祟りがどのようなものであったのか・ ・・。桓武天皇に平安遷都をさせた程なのですから、かなりの ものだったとは思いますが。 そして、この「火雷」命を「天神」と称していることに、疑問 があります。 「天神」=「天つ神」とは、高天原から降臨した神様を指す言葉 だからです。もちろん天皇家の血筋をひく「火雷命」は、天つ 神の血が流れているということになるのですが、しかし、それ だけで「天神」と呼ぶのにはなにか抵抗がある。 何かそういう伝説でもあるのでしょうか? 井上内親王と他戸王の怨みを晴らすべく、天神たる火迦具土命 (この神様の別名も火雷命)が降臨したとか? ちなみに、菅原道真公を「天神さん」と呼ぶのは、この「火雷 天神」と、混同した結果なようです。 道真公は、顕かに「天つ神」ではありませんものね。