祭 神:少彦名神 菅原道真公 説 明:この神社は、茅渟(ちぬ)の海・大阪湾を見下ろす地、夕陽丘 に鎮座しています。 創建の年代は顕かではないけれども、四天王寺創建と時を同じ くするのではないか、といわれているのだそうです。 もともとは、国土経営・病気平癒・汚穢災厄祓いの霊験を謳わ れる少彦名神一柱をお祀りされていたようです。 が、筑紫への道すがら、道真公がこの神社にしばし安居された ことから、公の薨後40年を経た天慶5年(西暦942年)、 菅原道真公のご神霊を合祀されたのだそうです。 住 所:大阪市天王寺区逢阪1丁目3−24 電話番号:06−6771−4932 ひとこと:この神社をどの願い事に分類するか、すんごい悩みました。 病気平癒の神様・少彦名命、学業の神様・菅原道真公をお祀り している上に、大丸の業祖・下村彦右衛門が、享保11年(西 暦1726年)この地に於いて開店するに際し社殿を修築し、 そのご神徳のおかげで成功したという話があり、また、真田幸 村公戦死の地でもあるからです。 どこに分類しても、おかしくない!! しかし、もともと、少彦名命をお祀りされていたということは、 疫病平癒などの願いを込めて創建されたのではないかと考えた のです。 一体、少彦名命は、海にも関連の深い神様です。 初め、大国主命と始めて出会われた時も、天之羅摩船(あめの かがみのふね)に乗っておられました。 決して、お椀の船と箸の櫂で近づいてこられたわけじゃないん ですからね。 ですから、昔は、茅渟の海に面していたであろう、この地であ れば、命が、船で漂着されたのかも知れませんね。 また、日本書紀には、高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)の 皇子であると、古事記には、神産巣日神(かみむすびのかみ) の皇子であると書かれており、非常に血筋の正しい神様で、あ られます。 が、お姫様にいたずらをして、結果的に鬼退治することになっ てしまった、御伽草子のいたずらものと同じく、この少彦名命 も、大変ないたずらものであったらしく、父親の手の上から、 零れ落ちてしまい、この葦原中国に落ちてきてしまったのだそ うです。 ということは、おとない神の性格もあるのでしょう。 とても興味深い神様です。