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祭 神:菊理媛命 説 明:角川書店『土佐の伝説』を転載します。 「吾川郡吾川村の川口から仁淀川の対岸に渡ると、加枝という静かな山の部落がある。この部落の白山神社に伝 わる話は、いかにも山奥の伝説らしくおもしろい。昔、この部落には七戸の人家しかなく、毎年の神事には谷 奥に住む山爺と山姥が手伝いにきて、祭り方を教えて帰るならわしであったという。七戸のものはその教えに したがって、毎年赤豆に籠めを混ぜてたいたものに、餅七五〇個をつくって供えていたという。 ある年の神事にどうしたことか山爺と山姥のくるのが遅れた。七戸のもの習い覚えたとおりにお供え物をつく って祭っていいると、山爺と山姥がきて、それを見るなり黙っていんだ。 それ以来、山爺と山姥は、ぱったり来ないようになったという。 今でも七戸の家の役割は決まっていて、餅をつくときには昔のならわしどおりに、 九月の神事のきたときは、七百五十の餅がいる 地主氏神山の神、高神さまにはなおのこと と、歌うしきたりという」 住 所:高知県吾川郡仁淀川町加枝 電話番号: ひとこと:国道33号線から細い山道を車で10分ほど登ると、突然視界が開け、加枝の郷が現れます。 家の数が七戸だったかどうかまでは、プライベートに踏み込みそうで、そこまでジロジロと観察できたわけで はありませんが、十戸は超えなかったと思います。 まさしく隠れ里といった具合の村で、このあたりには平家の落人伝説もありますから、もしかしたら平家の末 裔といった話もあるのかもしれません。 七戸の家の人たちが、山爺と山姥が来る前に祭りの準備をしてしまったのは、善意だったのでしょうか、悪意 だったのでしょうか。 よくわからないけれど、村の人々と山の人々の、交流物語の一端なのでしょう。