祭 神:奇日方命 (配祀)譽田別命 神功皇后 比賣大神 説 明:境内案内板を転載します。 「剣爾山は、三角形の美しい形をしています。 こういう山を昔の人は『神奈備山(神様の山)』と言いました。 山上近くにある大岩は、神様が天かr降りてこられる拠り所と考えて、こういう 岩を『磐座(いわくら)』と言いました。 その山の前に建てられたのが、いそ(山ヘンに石)部神社です。 このあたりのご先祖、いそ部の民は、大きな岩をつかって、古墳を造ったり、た んぼを造ったり(後には条里制水田を造りもした)する土木工事が得意な人たち でした。 そのいそ部の人たちの祖先、奇日方命(くすひがたのみこと)をおまつりしたの が、いそ部神社のはじまりは(和鋼三年、今から約1300年前頃)です。 後に、八幡宮を勧請(神様のおいでを願う)して、八幡さんとなりました。 なお、この八幡さんは、柏原の八幡さんより歴史が古く、昔から、このいそ部神 社のお祭をして、その次の日に神様を、柏原の八幡様にお送りすることになって おりました。 その後、いそ部神社には、いろいろな神様をお招きして、たくさんの神様がおま つりされて、石生の人たちの守り神としてお祭りされております。」 平成祭データを転載します。 「当神社の創立は詳かならざれども、和銅三年(今より約千百年前)の創立と言伝 う。現在の神殿は永録年間(今より約四百年前)の再建、その後修復再三に及べ り。 領主別所豊後守は、元亀・天正の頃「軍神」として当社を崇敬し、燈明田高一石 を寄進せらる。また、領主九鬼長門守は寛文六年、丹後宮津鎮撫の時、武運長久 祈願のため当社に参拝せらる。境内に泉ありて清水涌出せるを以て祈雨の神とし て丹波地方のみならず一般の崇敬篤く、又比賣大神を祀るが故に安産を祈るもの 多し。」 住 所:兵庫県氷上郡氷上町石生字剣璽山526 電話番号: ひとこと:つまり、「いそ」とは「生石」→「おいそ」→「いそ」で、「磯」とは違うので しょうね。 山ヘンに石と書いて「いそ」。 石は山で生まれると考えられていたのですね。 そしてそれはもちろん、自然な感覚です。 どちらかというと、それが海辺を表す言葉と同じ音であることの方が不思議。 昔の人は、石が川を流れて海へくだり、流にくだかれて磯の石となることを知っ ていたのでしょうね。 この神社の前には分水嶺があり、一方は瀬戸内海へ、他方は日本海へと繋がって いるようです。 そして旦那曰く、その瀬戸内海にそそぐ川の、川下には「生石神社」が存在する ことになるそうな。 案内板にあるように、いそ部の民は、巨石を扱うことに長けた人だったのですね。 さて、奇日方命は、記紀神話には登場しません。 先代旧事本紀にみえる「天日方奇日方命」が同一神ではないかと思われるのです が、彼は事代主と活玉依姫の御子とされます。 とすれば彼は、出雲の流れを汲むことになります。 このあたりはまだまだ出雲の気配が濃厚なんですよね〜……。 この神社は、社殿も立派で、隣接する公園も広いのですが、興味深いことに、お みくじが70円だったんです。 「おつりが必要な方は社務所へご連絡ください」 という張り紙がありました。 いっそのこと100円にすればいいのに、 「儲けすぎるのはよくない」 って思われたんでしょうね(#^.^#) なんだかすごくまじめで真摯な神職さんだなぁと。 きっと神様に愛されておられるのだろうな、と。 自然と手が合わさったのでした。