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首塚大明神

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  祭  神:酒呑童子
  説  明:境内案内碑を転載します。
      「平安時代初期(西暦八百年頃)丹波の国に本拠を構えた酒呑童子が、京の都へ出、
       金銀財宝や婦女子をかどわかすなど、悪行の数々を行うので、人々の心に大きな
       不安を与えていた。
       天子(天皇)源頼光等四天王に命じ酒呑童子とその一族を征伐するよう命じられ
       た。源頼光等は大江山の千丈ヶ嶽に分け入り苦心の後、酒呑童子とその一族を征
       伐し酒呑童子の首級を証拠に京の都へ帰る途中、この老ノ坂で休憩したが、道端
       の子安の地蔵尊が『鬼の首のような不浄なものは天子様のおられる都へ持ち行く
       ことはならん』と云われたが、相模の国の足柄山で熊と相撲を取ったという力持
       ちの坂田の金時が証拠の品だから都へ持って行くと言って酒呑童子の首を持ち上
       げようと力んだが、ここまで持って帰ってきた首が急に持ち上がらなくなった。
       そこで一行は止むを得ずこの場所に首を埋めて首塚をつくったと伝えられている。
       酒呑童子が源頼光に首を切られるとき今までの罪を悔い、これからは首から上に
       病をもつ人々を助けたい、と言い残したと伝えられる。首塚大明神は首より上の
       病気に霊験があらたかである」
  住  所:京都府京都市西京区大枝沓掛町
  電話番号:
  ひとこと:鬼が死に、人々を守る神になるというくだりは、吉備津神社の温羅伝説を思い出
       させます。
       
       酒呑童子はとても気になる話しです。
       酒呑童子の前世が八俣のオロチであるという御伽草紙の言い分も、考えてみれば
       面白い。
       
       母親のお腹の中に1年以上いて、生まれたときには歯が生えていたというのは、
       弁慶も同じです。
       
       酒呑童子を退治した源頼光は、由緒正しい(?)化け物退治の家系に生まれてい
       ます。
       父は九頭竜退治をしたとされる多田(源)満仲公。
       そして、子孫には、鵺退治の源頼政がいます。
       
       そして四天王。
       渡辺綱は、武士というより、悪党や散所太夫に近い存在でしょう。
       渡辺津で、大阪天満宮から流され、たどり着いた人形を集め、処理していた、渡
       辺党の首領だったと言われています。
       
       そして、山姥に育てられたという坂田金時。
       
       卜部季武は、その名の通り、占いに関係した氏でしょうね。
       今昔では、産女に出会い、その胆力で懲らしめたとされています。
       
       碓井貞光……は、よくしらないんですが(^^ゞ
       wikiには、こう書かれています。
      「童話『金太郎』では、樵に身をやつし、強い人材を求めて旅をするさなか足柄山
       で金太郎(後に坂田金時)を見いだして源頼光のもとへ連れて行くという役割を
       与えられている」
       とすれば、山姥との交流があったのかもしれません。
       
       ここ、「大枝」は本来「大江」であり、酒呑童子の本拠地だったのではないかと
       いう説もありますね。
       なら、往古ここは、朝廷にまつろわない人たちの、国だったのかもしれません。
       
       酒呑童子の首がここに留められたのも「不浄」という理由ではなく、この地の人
       々が、大切な首領の首を守り、大切に葬ったということでしょう。
       
       心霊スポットであるとのうわさもあるようですが、とても大切に祀られているお
       社だという印象を受けました。
       
       この土地の人達は、酒呑童子を愛しておられるんでしょうね(#^.^#)

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