祭 神:天目一神 説 明:境内に貼られていた由緒書を、引用します。 「本神社は備前国神名帳(総社本)に靱負神社、(山本宇治本)に従五位上靱負明神と記載して ある。 備前国古社128社の1社で、宝暦年中神社斎上帳に、長船村五位大明神と記載してあるのは、神 階によって称え奉ったものであろう。 古より眼病平癒の霊験ありと言い伝え 明治44年12月神饌幣帛料共進神社に指定された。 古より眼病平癒の霊験ありと言い伝え、今も半紙に『め』の字を書いて拝殿の壁面に張り、眼 病平癒を祈願する人がある。 この信仰については、観応2年(1351)に足利尊氏西下の途中に、備前福岡に1ヶ月にわたり兵 を留めていた時、尊氏が目を患い、当社に祈願して平癒したため、その信仰が盛んになったと 言われている。 また、長船の刀鍛冶が目を守っていただくため信仰したとも言われている。」 住 所:岡山県瀬戸内市長船町長船115 電話番号: ひとこと:この神社境内に備前長船刀剣発祥の地と書かれた石碑が建っていました。 境内地にある天王社刀剣の森は、郷土記念物だとかで、 「この森の松は足利尊氏ゆかりの松で、その昔(1331年)新田義貞敗れ九州に落ちる途中、この 地で再起を祈願した尊氏が後に願いが叶ったお礼に九州日向から持ち帰り寄進した松の子孫と され、昔から日向松と呼ばれています。 森の西側は、旧山陽道(現国道2号線)に接し、吉井川の水運と相まって、交通の便に恵まれ、 王寺は刀の産地『備前長船』として栄え、その模様は『鍛冶屋千軒打つ土の音に西の大名が駕 籠とめる』と謳われたほどで多くの名刀を産出しましたが、現在は古跡としてのみ侘しくその 名をとどめています。 この森は鎮守の森として地域の人々に親しまれているだけでなく、国道を行き交う現代の旅人 達の疲れた目を癒してくれています。このように古い歴史があり、多くの人々に親しまれてい るこの森を郷土のシンボルとして大切にしたいものです」 とありました。 このすぐそばに備前長船刀剣博物館があるのですが、なんなんでしょうね、あの日本刀の魔力 は。 じ~っと見てると、 「斬りたいな~」 と思わせられてしまう(^^ゞ こわいこわい。 また、眼病平癒の信仰については、刀鍛冶との関係が深いのでしょうね。 たたら師もそうですが、何千度ともいう炎を見つめ続ければ目が悪くなるのは当然でしょう。 そういった信仰が今にまで残っていることに、興味を覚えました。