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伯太神社

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  祭  神:応神天皇 比売神 伯太比古命 伯太比売命 天照皇大神
       小竹祝丸 天野祝丸 熊野大神 菅原道真 天児屋根命 
  説  明:式内社。
       10柱もの神様を祭祀していること、神一柱ごとに性質が異
       なることなどから、総社的な神社だったのでしょう。
       どの祭神も有名な祭神ですね。伯太比古・伯太比売の命は、
       伯太族の祖神。伯太族は、藤原不比等を養子として育てたと
       言われる氏族。朝廷に重用された氏族でありましょう。

       が、小竹祝丸・天野祝丸という神様は始めて見る神様です。
       祝丸という名前を見れば想像をつくかも知れませんが、それ
       ぞれ、小竹神社・天野神社の祝者(はふり・神に仕えるもの
       で、主に祭礼に従事する)なのだそうです。
  住  所:大阪府和泉市伯太町5−22
  電話番号:
  ひとこと:小竹祝丸・天野祝丸が登場するのは、「日本書紀」の神功皇
       后の章です。

       忍熊王の反乱に合った神功皇后が紀伊の国、小竹宮(しのの
       みや・現在の和歌山県御坊市)に入られたとき、何日も夜の
       ような暗さが続いたのです。
       そこで、豊耳という知恵者に聞いてみたところ、「このよう
       な変事を阿豆那比(あずない)の罪という」ということ。

       調べてみるに、小竹の祝と天野の祝は仲の良い友人であった
       のに、小竹の祝が病で死んでしまった。それを悲しんだ天野
       の祝は、「この世で一緒だったのだから、別のところに葬ら
       れたくない」と、小竹の祝の骸の上に倒れて死んでしまった。
       それで、二人を一緒に葬ったことがあったのだと。

       そこで、墓を開き、二人の骸を別の棺に分けて納め、改めて、
       別の所に埋葬すると、光が見えたのだそうです。

       つまり、「阿豆那比の罪」とは、「同性愛の罪」なんでしょ
       うか??

       日本衆道(男色)の歴史上、最古の二人として、よく紹介さ
       れているようです。

       が、ここは神社のホームページですから、違う側面から見て
       見ましょう。

       現在、御坊市にある小竹神社は、応神ファミリー(応神天皇、
       父・仲哀天皇、母・神功皇后)と、小竹大神を祀っています。
       応神ファミリーは、後から合祀されたのでしょう(神功皇后
       がこの地にいらっしゃった時には、まだ応神天皇は、赤ん坊
       ですからね)から、この当時の祭神は、小竹大神一柱でしょ
       う。
       この神様は、小竹の地主神。つまり、国津神であられます。

       では、天野神社の祭神は?と言いますと、「丹生津姫」。
       高天原の中心におわします、天照大神の妹君であられます。
       つまり、天津神中の天津神なのです。

       そして、暗闇が続く・・・と言ったら思い出すのは、天照大
       神の岩戸隠れですね?あまつさえ、天照大神は、神功皇后に
       大いに肩入れされております。

       つまり、天照大神が、寵愛せし、神功皇后に、
      「私の妹んちの者と、国津神んちの者とを一緒にされてんねん。
       なんとかしてんか」と、苦情を言った・・・ということなの
       かも知れません。

      「人の恋路を邪魔する奴(失礼)は・・・」なんて言葉は、神
       様には通用しないのですねぇ。

       さて、「阿豆那比」の罪というのが結局どういう罪であるの
       かということと共に、も一つ大きな謎があります。

       なんで、和泉市にある神社に、和歌山の神社の祝人が「神様」
       として祀られてあるのか?ということです。

       調べてみても、この神社以外、この2人を「神」として祀ら
       れているところは見つからないので、どこぞから合祀してき
       たという推理は成り立ちません。
       大体、この二人は、「罪人」なのかも知れないのです。

       この付近の豪族に同性愛者がいて、この二人を神として奉っ
       たとか?

       謎は深まるばかりです???

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