祭 神:橋姫 天照大神 説 明:橋姫は、川の神様です。 宇治橋が架けられたとき、瀬織津比咩を橋の上に祀ったと、 由緒には記されているそうですから、橋姫というのは、瀬織 津比咩の別名と考えていいかも知れません。 瀬織津姫は、「大祓え祝詞」に登場する早瀬の神様。 人の罪を飲み込んでくださるありがたい神様です。 住 所:京都府宇治市宇治蓮華 電話番号: ひとこと:橋姫は、中世に入ると、自分を捨てた男を呪い殺す、丑の刻 参りのモデルになった姫である、という伝説が加わります。 鳥山石燕の記した「今昔画図続百鬼」によれば、「橋姫の社 は山城の国宇治橋にあり。橋姫はかほかたちいたりて醜し。 故に配偶なし。ひとりやもめなる事をうらみ、人の縁辺を妬 み給ふと云」とあります。 絵の橋姫は、怒りの形相をあらわにしていて、それこそ、 「その怨みを、川に流したほうがいいよ・・・」と言いたくな る風です。 源氏物語の宇治十帖では、薫の君を恋しながらも、身をひく 大君や、浮船とイメージが重ねられ、「愛らしい姫」という 印象になります。 また、和歌の世界の「橋姫」は、いじらしく、愛らしい姫で あるようで、古今集に納められている和歌に 「さむしろに衣かたしき今宵もや我を待つらむ宇治の橋姫− 読み人知らず−」 というのがあります。 こんな風に、宇治の橋姫、と言うと、いろんなイメージがあ るようです。 しかし、実際に、この目で見た宇治川は、決して女性的では ありませんでした。深く、激しい水流。 この川に、悪縁をも流してもらおう・・・ということから、 縁切りの神様としても有名なのだそうです。 確かに、この川に流されたら、あっと言う間に海に流れ着き そうです。 なんにしても、女性の味方の神様です。何か願い事のある女 性は、訪れてみてはいかがでしょうか。 宇治の町並みも、ほっとくつろげます。