祭 神:伊邪那岐命 説 明:国生みの雄。伊邪那美命と一緒に淤能碁呂(おのころ)島を 始め、国土を生み出したといわれる神様です。 住 所:奈良県北葛城郡當麻町南今市 電話番号: ひとこと:参道に、鰻をあしらった椅子が置かれています。 伊邪那岐命と鰻?と思ったのですが、これは、一の鳥居側に ある、「孝女伊麻の史跡」に関係があるようです。 時は、寛文の頃、孝行者の伊麻は、父親が疫痢に罹った時、 「鰻を食べさせれば病は癒える」と聞き、探しまわるんです。 が、夏だと言うのに、どうしても手に入りません。 伊麻が嘆き悲しんでいると、夜更けになって、水瓶の中で、 水音がするんですね。 これは、妖しい。 伊麻が不思議に思って、水瓶を覗いてみると、なんと!! 大きな鰻が泳いでいるではありませんか。 勿論、この鰻で父親の病は全快するんですねぇ。 う〜〜ん(^^;;;; しかし、おもしろいのは、この伊麻も継母にいじめ抜かれ たと言うことでしょうか。 継母に骨抜きになった父親に、女中奉公に出されてしまう んですが、結局継母は、父親も捨ててしまうんです。 心優しい伊麻は、父親の仕打ちを咎めることもせずに、尽 くすんですね。 当麻と言えば、中将姫ですが、この姫は、右大臣藤原豊成 の娘ながら、継母に疎まれて尼になるんです。 当麻といえば(?)、大津皇子の墓がある二上山ですが、 大津皇子は、継母ならぬ、父親の第一妃・菟野皇女(後の 持統天皇)の謀略により殺されたといわれています。 当麻って、なさぬ仲の母親に苦しめられるお話が多いよう に思います。 伊邪那岐命は、伊邪那美命を追いかけて黄泉の国へ行くの ですが、結局仲違いして、この世に戻ってきて、その後、 天照大神・月読命・素盞鳴尊などの神様を生みます。 つまり、これらの神様は、実は、母のない子なんですね。 それと関係がある。とは言いませんが、伊麻にしても、中 将姫にしても、父親・継母よりも出世した(少なくとも、 伝説に残ってるんですから)わけで、高天原の支配者にな った天照大神に少し似ていると言えないことはないかもし れないですね。