祭 神:白山姫命 説 明:案内板によれば、 「創祀は貞観三年(西暦862年)とされている。元禄九年 (西暦1696年)三月に奉納されている石灯には白山権現御 神前と刻され、加賀白山と関係があったことが伺える。 火幡神社を中心とする産業地として、農業にかかせない水、 明神山の罔象女命とともに白山姫神社のご祭神(白山比咩命) は、五穀豊穣を祈願する神として、厚い信仰をあつめていた。 現在の本殿は神明造り、素木の二間社で拝殿は瓦葺平屋であ る。また見事な石造唐獅子一対は、弘化二年(西暦1845 年)十二月に氏子が奉納したものである。境内には摂社二社 があり、金毘羅神社と神明造りの春日社である。」 とあります。 住 所:奈良県北葛城郡王寺町 電話番号: ひとこと:夏場にはかなりやぶ蚊が出そうな場所ではあります。 さて、案内によれば、この神社では、白山姫命を「五穀豊穣 の神様」として信仰されていた、と説明されています。 五穀豊穣の神様? 白山姫命というのは別名・菊理姫命。 日本書紀の一書(第十)にだけ出てくる神様で、「伊弉諾尊・ 伊弉册尊の夫婦喧嘩に一言(どんな一言かは、書かれてません) 申し上げた」神様であることしか書かれていません。 また、白山信仰において、祀られた神様で、全国的に、「白山 神社」「白山姫神社」はたくさんあります。 日本書紀にちらっとしか出てきてないのに、これだけたくさん 信仰されている、ということから、いろんな方が興味を持ち、 研究されているようです。 が、もともとは、「白山」という山を神格化したものが、白山 姫神であり、それが「菊理姫」とどこかで繋がっただけなのか も知れない、と密かに私は思っています。 ただ、この「菊理姫」は、別に日本書紀に出てくる「菊理姫」 じゃなくてもよいのです。 「ククリ姫」なわけですから、「縄をくくる」から、警察(十手 持ち)の信仰してた神様が「ククリ姫」でもよいわけだし、同 じく、「縄をくくる」でも、水夫さん(古代にそんなにでかい 船はなかったかも知れないけど)の信仰していた神様かも知れ ません。 よく聞くのは、死刑執行に関わる人とのご縁です。 「首っくくり」なんかの「ククリ」だというわけですね。 それでなくても、修験道の盛んだった白山は、人の嫌がる職業 と縁が深いという意見もあります。 詳しいことは、想像のほかですし、白山に登山するまでは、白 山姫については、詳しく語る気はないのですが、 黄泉の国という地下を想像する神様を山の神様として祀るとい う発想は、普通ならあまり出てこないと思うのです。 どちらかというと、山の神様を地下に落としたのが、日本書紀 の菊理姫なんじゃないか、くらいのことは考えときます。