祭 神:伊弉冉命 大己貴命 少彦名命 事代主命 説 明:境内案内板を転載します。 「御鎮座についての詳細は不明ですが、古事記神代巻には『伊賦夜坂』につい て記述があり、日本書紀斉明天皇五年の条に『言屋社』、出雲国風土記に 『伊布夜社』、延喜式神名帳に『揖夜神社』の記述があり、平安町以前から、 広く知られていた古社であります。 古より朝廷の崇敬が篤く、『三大実録』には、清和天皇の貞観十三年に、 『正五位下』の御神階が授けられた記録があります。 武将の崇敬も篤く、大内氏、尼子氏、毛利氏、堀尾氏、京極氏、松平氏が それぞれ寄進や社殿の修造を行っています。 また、社殿の営繕は松江藩作事方で行われ御遷宮には藩主の代参がありま した。 当社は出雲国造との関係が深い『意宇六社』の一つであり、御遷宮には今 でも出雲国造の御奉仕があります。 境内社 韓国伊太?神社 三穂津姫神社」 住 所:島根県松江市東出雲町揖屋字宮山222 電話番号: ひとこと:ちょうど境内では氏子さんたちのお祭りが開催されていました。 一人の氏子さんが親切に近寄ってきてくださり、いろいろなお話をしてく ださったのですが、興味深かったのは、この神社に住んでいた女神に、事 代主が「密かに」妻問いをしていたとされる伝説でしょうか。 ところがある朝、鶏が早く鳴きすぎたため、慌てた事城主は海に櫂を落と してしまいます。仕方なく脚で船を漕いでいるとやってきたのがワニザメ。 「お、餌がある」 とばかりに食いちぎってしまいました。 そこで、事代主は脚が不自由となり、この近所の人は鶏を飼わなくなった と言います。 鶏が早く鳴きすぎたために主人公が悲しい目に逢い、それがために近所の 人たちは鶏を飼わなくなったり、食べなくなったり、反対に大いに食べた りするようになったという話は各地に残っていますが、この地では事代主 の話として伝わっているのですね。 事代主が脚を欠落してしまったという話は、同じく「エビス」と呼ばれる 蛭子命とのつながりを思わせます。 エビス信仰とは何かと考えるきっかけにもなりそうですね……。 でも私が一番興味深かったのは、 「へぇ……。この神社の摂社には事代主の正妻さん、三穂津姫も祀られてま すし、事代主が妻問したというのは、三穂津姫でしょうか?」 と尋ねると、 「何言うてるんですか。『密かに』ですから、正妻のはずがありません!」 と強い調子で否定されたことなのでした(^^ゞ まぁそうかも。 ただ、その女神の名前については『度忘れした』とのこと。 また、この神社には、黄泉への入り口があるということも知られています ね。 そのために、黄泉の女神たる伊弉冉命が祀られているのでしょうか。 とすると、事代主の恋の相手も?? う〜ん……もしそうだとしたら、伊弉諾命が恐れて逃げたほどに恐ろしい 姿になった女神に、事代主は恋したことになります。 もしくは、事代主も、魔界を領分としていたのか……。 どちらでしょうね?