祭 神:櫛稲田姫命 武素戔嗚尊 説 明:ご由緒記を転記します。 「千数百年前の昔、大和朝廷からこの地に遣わされた武内宿祢が斎主となり創建した延喜式 内の古社。 お宮の建つ鎮守の森を古能久礼山、奈良比丘などと呼ぶ。櫛稲田姫命、武素戔嗚尊を主祭 神として祀り、夫婦円満・縁結び・家庭和合の宮として広く崇められている。古くから多 くの人びとの崇敬を集め、戦国の武将や万葉の歌人、大友家持もたびたび参詣した。現在 の社殿は皇紀二千六百年事業として昭和十五年に着手、十八年に完成した。 幸せの櫛 由来 櫛田神社の祭神素蓋男尊がその昔大蛇退治をされた時、櫛稲田姫が投げられた櫛の歯が大 蛇ののど首に突き刺さり、狂いもがくところを尊の刃がとどめをさしたと伝えられていま す。 櫛は魔除けと夫婦和合のシンボルとして尊ばれています。」 住 所:富山県射水市串田6841 電話番号:0766‐54-1733 ひとこと:ご神紋は櫛と剣を合わせたものなのですが、女性器にしか見えないのは私だけ(^^ゞ? それはともかく、大蛇が住んでいたのは、この地から少し離れた「円(つぶら)池」だと 伝わっているとかで、その地には現在、神明社が鎮座しています。 「本社は天照大神を斎きたてまつり之が創祀年月等記録烏有に帰した為詳らかならざるも、 社頭造営棟札に越中・射水郡円池村産土社頭造営文化三再建屋根立上天保二辛卯八月二十 五日甲午追建宮とあれいいかにその古きかを推量す。 当時神明宮と称し居たるもいつの世にか神明社と称し春秋の崇敬怠らず誠を至し五穀豊穣 家運長久国富み家栄え二世繁栄を称念神感納受して今日にいたる」 ……と、祠に書かれているんですが……、かなり薄くなっているので、ところどころ怪し いっす(^^ゞ すいません。 そして、このあたりに伝わる伝説では、素戔嗚は登場せず、ただある娘が食べられたとき、 その頭に挿した櫛が大蛇の咽喉につっかえ、図らずも退治することになったと。 それゆえに櫛と娘を神として祀ったという話もあるようです。 神職さんに、「人身御供の名残といった話はないでしょうか?」と質問してみたのですが、 そういう話は聞いていないとのことでした。 ただ、大蛇の棲んでいたのは「円池」だと伝わっていること。そしてそこに鎮座する神明 社は、櫛田神社の兼務社だということを教えてくださいました。 このあたりには、岩見重太郎の化け物退治伝説も残っているようですし、いろんな伝説が 複合的に重なり合ってるのかもしれないですね。