祭 神:大山祇命 木花開耶毘賣命 説 明:平成祭データに掲載されたご由緒を転載します 「祭神は、大山祇命・木花開耶姫の二神で、社殿の右方に主神、左方に八幡宮をまつる。主神は、桑田神社の祭神と同じく、泥湖を干拓された 神であるという伝説がある。社伝によるともとの社域は広かったが、兵火により焼失、応永二十七年、領主渡辺頼方が社殿を再興したとある。 社殿背後の洪積台地は宮山といい、古代陶器の窯跡があり、このあたりから王子にかけての山麓に登窯が作られ、須恵器や瓦が焼かれていた という。又、裏山には、神霊の天降る聖地として重んじられた禁足地が残されている。」 住 所:京都府亀岡市篠町森山先34 電話番号: ひとこと:いわゆる蹴裂神話に登場する神の一柱ってことになるみたいです。 蹴裂神話というのは、神様が湖の淵の一部を削って、盆地を作ったとする神話のこと。 長野や九州にも残っています。 これは干拓に関する神話ですが、反対に、水不足の村に灌漑施設を作り、水を得る物語もあります。 いわゆる「三年寝太郎物語」「ものぐさ太郎物語」ですね。 このモチーフの筋はいろいろありますが、代表的なものとしては、いつもゴロゴロして寝ていた男が、あるときいきなり起き出して山の上に登 り、村を通り抜ける川めがけて大岩を落とすんです。 すると水流が変わって村を潤すようになり、村の水不足が解消されるんですね。 男はただゴロゴロしていたのではなく、知恵を巡らせていたのだ、と。 ただこれは、河川の付け替え工事をする際、いつもゴロゴロしていた男が人柱になったことを暗喩するのだという説もあるので、神話というよ りは、伝説になるのでしょうか。 蹴裂神は、どちらかというと、干拓技術を持った技術集団ではないかと思いますが。 阿蘇神社では、それを安曇氏だとしていたと思います。 安曇氏は海洋民族だとされますから、それが山の神になっているのは面白いように思うでしょ? でも、瀬戸内に浮かぶ大三島に鎮座するのは、大山祇神社。 別名を「渡しの大神」とも呼ばれます。 京都は海洋民族もたくさん住んでいたみたいですしね。 そして、このそばには大枝山があります。 そして、酒呑童子の首塚も。 海洋民族、山の神、そして鬼。 なんとも色濃い感じがしやしませんか?