祭 神:十九女 説 明:境内案内板を引用します。 「今は昔、当宿東町地内を時折廿才前後の美女が笛を吹いて歩き、また民家へ時々椀を借りに来て、 返すときは生臭かったという。 古老怪しみて、或夜借りに来た椀の糸底に針をさし、その糸を家人につけさしたところ、この池の 畔にて見失い、以後再び椀を借りにこなくなりて、池から立ち去ったと噂されたという。この椀は、 今も法忍寺に預けられている。 また領主竹中家の『横笛記』によれば、或夜宿仲の合川家へ娘来たり横笛を出して、これを買えと いう。合川氏これを求め『何処へ帰る』と問うに『池え』と答える。奇異に思い後を追うに十九屋 と云う池のあたりで消えしという。その後この池を十九女池と云うようになった。この横笛は後、 『ほととぎす』と銘がつけられて、八幡神社の社宝として今に残る 関ケ原振興会 『参照町史より』」 住 所:岐阜県関ケ原町十九女 電話番号: ひとこと:なんとも獏とした話です。 娘は何も悪さをしておらず、特に問題もないのに、なぜ古老は娘の正体を暴こうとしたのか。 娘の目的はいったいなんだったのか。 なぜ椀を借りたのか。 さっぱりわかりません。 ただ、美濃市港町には、「乙女井戸」と呼ばれる甌穴があって、竜宮につながっているとも、龍神が 棲むとも言われています。 角川書店『日本の伝説』によれば、この穴の前で頼めば、椀を貸してくれたとか。 たいがいの話と同じように、人間が椀を返さなくなり、その交流は途絶えるのですが。 ・椀貸し ・龍(蛇)女 ・川(池) という共通項は、偶然でしょうか?