祭 神:岐神 住吉三神 天鳥船 説 明:案内板によりますと、 「息栖神社は岐神(くなどのかみ)を主神とし、住吉三神・天鳥船 神を相殿の神として祭られてある。 古くから国史にも見え、鹿島・香取両神宮と共に東国三社の一社 として、上下の信仰の篤い神社である。 岐神は厄除招福の神であり、住吉三神は海上守護に、天鳥船神は 交通守護の神としての御神徳が顕著で、神前に祈念する者にその 限りない御恩頼を垂れさせられ、御守護下さるものである。 社前の水中に、日本三霊水の一つの、忍塩井がある。俗に女瓶男 瓶と云って、水中(川岸)の鳥居の中にあって、この瓶から清水 の湧き出るが、男瓶は銚子の形で、女瓶は土器に似て、一説に、 神代のものと云うが、常に水底に沈んで居り、晴天水澄む日でな ければ見えない」 とあります。 住 所:鹿島郡神栖町大字息栖2882 電話番号:0299−92−2300 ひとこと:晴天だったのですが、残念ながら、男瓶女瓶は、見えませんでし た。 昔は水が澄んでいて、こんこんと湧き出ていたのが、道路工事の 為鳥居を移動したら、水の出が悪くなった、とか。むぅ。 それにしても、この神社の祭神は、「案内神」ばかりです。 岐神は、葦原中国を平定した武甕槌神と経津主命を案内させるた めに大己貴神が差し出した神である、と日本書紀一書第二に見え ます。 天鳥船は、古事記に登場します。 葦原中国を制定するために、誰を行かせようか、と神々が相談し た時、伊都尾羽張が、息子の建御雷(タケミカヅチ・武甕槌と同 じ)に「副えて」遣わした神様です。 案内役、と読めます。 住吉三神が経津主神や武甕槌神を案内したというのは知りません が、神功皇后が三韓遠征する時、先導をした記事があります。 なぜ、案内役の神様を集めているんでしょうね? 「日本の神々」(白水社)には、「息栖神社の文書に主神を猿田彦 神としている記事があるが」と書かれているのですが、猿田彦神 も、瓊々杵尊を案内した「案内神」です。 「岐」とは境のことでしょう。「ちまた」とも読みます。 猿田彦神は、「八衝(やちまた)」で瓊々杵尊を待っていました。 そんなことから考えると、岐神と猿田彦神は「境」「案内」とい う二点で共通します。同じ神様なのかも知れません。 映画のストーリーでも、小説でも「案内役」は大事ですよね。 「不思議の国のアリス」だって、うさぎが穴に飛び込まなくちゃ、 物語は始まりません。 浦島太郎だって、亀が迎えにこなくちゃ、普通に人生を終えたで しょう。 さて、あなたの人生には案内役、必要ですか? なんちゃって。