祭 神:甕速日命 説 明:参拝者芳名帳に貼られていたご由緒書を転記します。 「昔、星神山の峰に突如雲降り、雷鳴響き山動揺し、ざわめく事五七日間にわたる。 後、常に山上に光芒あり、あたかも星の如し。人懼れて近づくものなし。陰陽師をして之を占なはしむるに、 曰く『三ツの星、三ツの磐落ちたり。そは甕速日命天よりこの地に降臨されし証なり。この神崇敬せば、この 地永遠に繁栄すること疑いなし』と。 是により祭儀の基となる。その後人皇第四十代天武帝の御治世、白鳳年間に宮を造営し、星神明見夫明神と称 え、氏神としておまつりし、地名を真星村と命名せりと伝えられる。 祭神 甕速日命 古記に曰く、伊邪那岐命が伊都之尾羽張という十拳剣を抜きて迦具土神の頸を切り給いし時、御刀の本に着け る血が湯津石むらにたばしり着きて成りませる神といはれ、故事にならいて思うに、この神、地上界に天降り まさんには必ず磐落ちて光り放つべし。故にその御降臨の地として鎮め祀りしと。云々。 また、傍に並び鎮め祀る浮霊前角社は、甕速日命の別魂、及び、縁故の深い紙をお祀りしてあると言はれ、御 角様を信仰すれば、火災・盗難・悪疫・その他の災禍を封じ、家内安全・子孫繁栄・諸願成就と、いわゆる除 災招福の霊験あらたかな神として、氏子はもとより遠近より信者の参拝者が多い。 付記 星神社 末社玉垣内の自然巨大な石組みは、稀に見る立派なもので、古代から祭祀の行はれた場所(磐座・磐 境)と確認でき、史家、文化財愛好家などの参拝者が多い」 住 所:岡山市北区真星1615 電話番号: ひとこと:境内の案内板の内容もほとんど同じでしたが、祭神は稜威雄走神と甕速日命、そして浮霊前角神となっていま す。 また、星が降ったのは天武天皇の時代の霜月十三日となっていて、微妙に話が変わっています。 星神山に黒雲かげり雷光を発し、山中鳴動すること三十五日、山頂に星のごとく輝く巨岩があったため、陰陽 師に占わせたところ、三つの磐座が降りていた。すなわち稜威雄走神と甕速日命が地上に降臨した徴であった と。 この神社は今、「パワーが違う」と、SNSで評判になっているようなので、その霊験について、少し「丸め」 たのかもしれません。 裏参道からの鳥居の扁額には、「厄神宮」とありまして、この神が当初から「パワースポット」にふさわしい 存在ではなかったことがうかがわれます。 いつかの時代、浮霊前角社が併設されるに至り、その霊験はプラスの方向に向いたのでは……とも。 私はこの神社の近くに「皷神社」があることが気になっていました。 鼓に三ツ星とくれば、オリオンじゃないの?……と。 でも、その答えはわかりません。