祭 神:伊豫豆比古命 伊豫豆比売命 伊与主命 愛比売命 説 明:ご由緒板を転載します。 「渡守神社御旅所由来 神功皇后挑戦征伐の砌、此浦に泊し給ふ。 尺の霊石海中より湧出たり。 皇后奇まして御船に上せ給ひ浦人に此處は何方ぞと問せ給へば浦人は吉備国の南浜辺と奏す。 又此地に神在すやと問せ給ふに神在ずと奏せり。 因て皇后斎場を設け、神籬を樹て、彼の霊石を神實と為て親ら綿浦人等に、今より後神社を 建て、此神を斎き奉れと詔給て神實を渡し給ふ。 此の地すなわち綿津見大神御上陸の處と伝へ、古より渡守神社御旅所として今に及べり」 住 所:広島県福山市鞆町1225(沼名前神社境内摂社) 電話番号: ひとこと:御旅所は鞆の浦のすぐそばにあります。 鞆の浦を散策中に見かけたのですが、この朝、私は仙酔島から鞆の浦に渡ってきました。 仙酔島は皇后島のすぐ後ろにある大きな島で、その美しさに仙人さえ酔ってしまうとされる 島です。 島は流紋岩質凝灰岩でできており、海岸線には劣化して五色に変色した箇所があり、俗に 『五色岩』として名所になっています。 島の公式サイトなどにも「日本にはここしかない」とか「世界にも55か所しかない」とある んで、どういう根拠なのかと思えば、『ヴェーダ』に、この星に五色の岩で彩られた55の幸 福の場を設けた云々という文言があるとのこと。 ヴェーダは持ってないので確認しようがないんですが、この文章が本当にあったとしても、 ヴェーダはそれがどことは語ってないし、「五色の岩で彩られた」っていう表現も非常に微 妙(^^ゞ この場合の「五色の岩」とは宝石ちゃいますかね……。 コーランも、旧約聖書も、この手の表現がされているときは、宝石を指してるから、多分。 ってことで、いろいろと「スピリチュアル」なゴリ推しが多い島でして…… いや、信ぴょう性があればいいんだけど、無理推しすぎてついてけない感が(笑) ちなみにこの五色、緑・白・赤・黒・黄に見えます。 つまり陰陽五行説の五色なので、そっちに持っていけばいいのになぁと思うんだけどなぁ。 そんなわけで、今現在のこの島の雰囲気は微妙な感じなんですが、渡守神社の霊石について 読んだとき、真っ先に思い出したのが、この五色岩でした。 日本人は海に漂着したものをご神体として崇める風俗がありました。 いわゆる「えびす信仰」ですね。 海の向こうに常世があると信じていた縄文人は、海から流れ着いた美しいものを、「常世か らの贈り物」と考えた……と、一般に言われます。 そしてこの漂着物を「五色の石」とする神社も散見するわけなんです。 五色岩を擁する仙酔島の手前に、神功皇后ゆかりの皇后島がある。 沼名前神社の神職さんに詳しい伝説は残っていないかと尋ねたのですが、この由来以上のこ とはわからないそうです。 でも何か、ロマンを感じちゃうんだなぁ。