京都でしっとり。上賀茂〜下鴨への旅


6月24日、梅雨真っ只中。
夏休に入ると忙しくなる「プチ・おばちゃん(略してプチおば)」連中が京都に集結しました。

コースは、下鴨神社〜太田神社〜西村邸(上賀茂神社の社家)〜上賀茂神社。

11時半に、出町柳で待ち合わせをした我々は、まず昼ごはんを摂るべく、
お店探しにさまよいました。

・・・が・・・。ない(-"-)。
お店がない(T_T)。
どこまで行けば、食べられるの!!

ひなたさん曰く、
「下鴨神社の西側くらいに、おいしそうなグリルがあったんですが、
開店が12時なんですよ〜」

う〜〜ん、今、11時45分。
かなり待たなくてはいけない・・・といいつつも、ほかにお店がなく、
おいしそうな、「グリルSEIKEN」までたどり着いてしまいました。

案の定、「開店までしばらくお待ちください」という看板が。
普通のお嬢さんなら、諦めて、その前で待つところなんでしょうか?
しかし、もちろん、我々は、「お嬢さん」ではございません。

お店の中に顔を突っ込み、
「あの〜〜〜、中入って待ってていいですかぁ?」

・・・・・
「だめです」
といえる店員さんがいるでしょうか?
我々は、開店前にも関わらず、お店に入れてもらえました。

やっとランチを終え、次は下鴨神社に向かいます。

河合神社に参拝をすませ、糺の森を歩いていると、川が流れ、その横に石垣があります。

「石垣見ると、山城か?とか思うわ〜」
これは、MUTSUさん。

「私は、石垣見ると、横穴式古墳を思い出しますよ〜」
とはえびちんさん。

皆さん、それぞれ自分の好きな分野に、思いが飛翔するようです。
ちなみに私は、石垣よりも、川の流れに目がいきました。
雨が降っていたので、ゴウゴウと流れる川。
ここを「丹塗りの矢」が流れたら、拾い上げる間もないなぁ、などと(~_~)

さて、「相生社」が見えてきました。



「えんむすび」と大きく書いてあります。
もし、若い娘さんなら、目を輝かせ、お祈りするんでしょうね。
だけど、私らプチおばは、もう、「縁結ばれ」てますんで(^^ゞ

ただ、この下鴨〜上賀茂神社というコース。
Naomiさんにとっては、ご主人との初デートと同じコースでもあるのだそうです。
ロマンティックですね(#^.^#)

下鴨神社に参拝を済ませ、神社の中を拝見して周り、太田神社へと向かいます。

晴れていれば、太田神社まで徒歩で行くつもりだったのですが、この日は生憎の雨。
時間が制限されていることもあり、下鴨大通りのどんつきで、タクシーを拾いました。
私達メンバーは5人。
1台のタクシーに乗れないことはないですが、結構キツく、
運ちゃんによっては、いやな顔をされるかも。

もちろん、それで、「じゃあ、2台に分かれようか?」
などと言っていては、プチおばにはなれません。

止まったタクシーの扉に顔をつっこみ、
「5人乗って、いいですよ・ね?

・・・・・。
「あかん」
と言えるおじさんがいるでしょうか(笑)。
我々は、まんまと1台のタクシーに乗り込みました。

途中、北大路のハイソな町並みを見てきゃいきゃい騒ぐ我々に、運ちゃんは、愛想よく、
「太田神社の前でいいの?中まで入るの?」
と聞いてくれました。
「前でいいです!」
と答える我々に、運ちゃん、
「ま、車は中まで入られへんけどな!わっはっは!!」
じょ・・・冗談だったんですか・・・(^^ゞたはは。

太田神社は、天宇受女命(あめのうずめのみこと)をお祀りした神社です。
美人の神様いあやかろうと、祈った後、ワタクシがぼそりと、
「うずめの神様は、溺れる旦那(猿田彦神)をなんで助けなかったんでしょうね?」
と聞くと、Naomiさんが、
「それは・・・、鳥居から出てから言う!」

ということで、我々は、趣のある石畳の参道を、鳥居に向かいました。




で、Naomiさんの答え、
「サルタヒコ神が溺れたのって、ウズメ神が突き落としたんだって話がある」
・・・私もその可能性あると思う・・・(^^ゞ
「あと、ウズメ神はスパイだって説も」
それは初耳。

つまり、ウズメ神は、色仕掛けでサルタヒコ神を夢中にさせ、
道を案内させた後、消した。
ナマコの口を裂いたのは、「口封じ」だった・・・。という推理なんだそうです。

かっこい〜!

さてさて、その次に向かったのは、西村邸。
上賀茂神社の社家にあたる家柄です。
入り口をくぐろうとすると、じっと動かないトンボがいます。



でも、なんだか色が白い。
なに?・・・と見ると、なんと、羽化したてなんですね。
「蝉の羽化はよく見るけど、トンボは珍しい〜」

パシャパシャフラッシュを焚く我々を、トンボはどう思ったか。
身動きできない悲しさで、なんの抵抗もせず、メモリカードに収められたのでした。

「生きていくってのは、辛いこともいっぱいあるんだな。」
トンボくんにはよい教訓になったことでしょう。ご愁傷様(笑)

西村邸では、おうちの方がすごく丁寧に詳しく説明してくださいました。

まず、「控えの間」から見るお庭。



柱が一本しかないお部屋が見えるでしょう?
柱一本だけで部屋を支えるのは、すごい技術が必要なんだそうですよ。

もう一枚写真。



同じ景色ですが、何か違うでしょう?
ほら、何か歪んでいるでしょう?

そう、これ、ガラス越しの風景なんです。
明治時代に手作りされたガラスなんだそうですが、微妙に凹凸があり、
風景を、更に風流に見せています。

このガラスのほか、樹木を切るのではなく、裂いて薄くして板にした「野根天井」など、
西村邸の造りは、手が込んでいます。
でも、説明されなければ、なかなか気づかない。
これが、「侘び・寂び」なんですね。
きっとね・・・(~_~)

お庭の風景を、「柱一本の部屋」から見た風景。



見る場所によって、表情が違うように、計算されてお庭は作られています。

驚いたのは、このお庭、3日前に剪定をすませたところなんだそうです。
普通、剪定を済ませた後の樹って、葉っぱも刈り込まれちゃって、
ちょんぎられた葉っぱが痛々しいものでしょう?

それが、このお庭の葉っぱは、途中でちょん切られているものが一枚もない。
京都の剪定師さんは、「刈り込」まずに、「手で千切」るんだそうです。
驚きですね。




「池の庭」で、沙羅双樹の花を見せていただいた後、上賀茂神社へ。

海老珍さんと、MUTSUさんは、タイムオーバー。
「いせき」という匂い袋のお店でお別れしました。


さて、上賀茂神社に参拝し、ふと上を見上げると、烏が飛んできて、枝に止まりました。



上賀茂神社は、加茂建角身命の孫・「加茂別雷命」をお祀りした神社です。
加茂建角身命は、「八咫烏(やたがらす)」として有名ですね。

「お迎えしていただいてる?」

ずうずうしいというか、楽天的なのが、プチおばのよいところですヽ(^。^)ノ

すっかり、歓迎されていると思い込んだ我々は、境内をうろうろ見学させていただいた後、
「地下鉄北山駅」に向かいました。

上賀茂神社から、北山駅までは、賀茂川沿いをまっすぐ歩くんです。
神社参拝をした上に、賀茂の川風を体一杯に浴びて、
ますますパワーアップしたワタクシたち。

次のオフは、夏休が終わったころでしょうか・・・。
オフの現場となる場所のみな皆様。ご迷惑をおかけいたしますが、
よろしくお願いいたします。m(__)m

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