伝 説:青鷺の年を経しは、夜飛ぶときはかならず其羽ひかるもの也。 目の光に映じ、くちばしとがりてすさまじきと也。 蛇 足:水辺の鳥の中でも、もっとも親しみのある鳥の一種ではないかと思います。 川でも、池でも、その蒼い頭と首をすらりと伸ばして遠くを見ている姿を よく見かけます。 この綺麗な色の鳥が、なぜ妖怪と見られたのかはわかりませんが、勝手な 推理をすれば、夜にも飛ぶことじゃないかなぁと思います。 朝、古墳のそばを通りがかると、木の上に群れを成しているのですが、そ れはなんとなく禍々しい感じがあります。 確かに。 でも、夜、その古墳のあたりから、 「ぎゃぁ!」 という声とともに、大きな鳥の影が星空を横切るのを見ると……。 なんとなく、いや〜な気持ちになるんですよね(笑) でも、よく見ると愛嬌のある表情をしています。 飛ぶときは縮めている首を、ひょろりと伸ばしてこちらを見詰めてくると きなどは、なんとはなしに、「愛おしい」という気持ちにさえなるのです。 参考文献等:「画図百鬼夜行全画集」 鳥山石燕 情報提供者: