伝 説:チィチィと可愛い声で鳴く鳥で、雀についで馴染みの深い鳥ではな いかと思います。 しかし、ある意味この鳥は、雀以上に日本人に関わりの深い鳥と言 えるでしょう。 その物語は、日本の「正史」である、日本書紀の一書(第五)にあ ります。 日本で一番初めの夫婦神であるイザナギ・イザナミは、交合……つ まりひらたく言えば、男女のことですね(笑)……をしようとした とき、そのやり方がわかりませんでした。 なにしろ、日本で初めてのカップルなので……。 「どうしたらいいんだろう?」 「どうしたらいいのかしら?」 悩んでいるところに、二羽のセキレイが飛んできて、頭としっぽを 振りました。 夫婦神は彼らの動作を見て、交合の仕方を学び、山や海、野原とい った神々を次々と生み出されたのでした。 蛇 足:日本国作りの神々が、鳥にセックスの仕方を学んだというのは、な かなかに興味深いことではないでしょうか。 日本でよく見かけるセキレイは、写真のハクセキレイのほか、セグ ロセキレイなど。 どちらも白と黒のコントラストが綺麗な鳥です。 参考文献等:日本書紀 情報提供者: