菱(ひし)
花 言 葉:献身
伝 説:君がため 浮沼の池の 菱摘むと わが染めし袖 濡れにけるかも
蛇 足:令和元年の七月七日。
奥田蓮池の蓮取り神事の後、葛城市の山麓線沿いにあった池で見かけました。
日本のたなばた物語は、中国の織姫と牽牛の話とは違います。
折口信夫はこの日を「神迎えの日」と考えました。
川のはたに建てられた聖なる機屋で、織姫が神を待ち、歓待する……。
歓待とはいったいなんでしょうか。
なんらか儀式だと考えられますが、神降ろしなのか、神と見立てた男と寝ることか、ある
いは、人身御供?
葛城市にある棚機神社の神は、地元の方に聞いたところでは、白い巳ぃさんだとか。
そして、そばにある海積神社では、毎年7月1日の夏祭りで「ボロソ」という、人の匂いを
つけた神饌を供えています。
神はこの神饌を、どのように扱うのでしょうね?
食べるのか、それとも?
池の上に咲く、白い小さな花。
菱の花には、神を迎える織姫を思わせる、神聖で優しい面影がありませんか?
「菱型」は、この植物の種の形から来ています。
「撒き菱(マキビシ)」は、この種を本当に撒いてたんでしょうか?
トゲがあるので、確かに踏んだら痛そうです。
参考文献等:万葉集 巻七−1249
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