花 言 葉:あなたの弱さゆえに愛します 伝 説:あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る 紫草の にほえる妹を 憎くあらば 人妻ゆゑに 我れ恋ひめやも よく知られる、万葉集巻一に収められた、額田王と大海人皇子の歌です。 蛇 足:古来、人の魂は、袖に宿ると考えられていました。 だから袖を振るのは、「私の魂は、あなたのそばにいる」の意味。 まだ、愛してる。 あなたを想っています。 額田王が「野守に見つかったらどうするのでしょう」 と、心配するのに対し、大海人皇子の歌は、 「人妻となった今も、あなたを憎めるはずがない」 と、答えているわけですね。 相聞歌ではなく、雑歌に収められていますし、そもそもこの歌がこっそり詠ま れたものなら、なんで万葉集に入ってんねん……。 誰がどこで聞いてん。 ってことで、宴の余興として詠まれたと考えられています。 天智天皇と天武天皇、額田王の三角関係は後世の空想ですが、引き裂かれた恋 人同士が、紫の咲く野で見つめ合ってるなんて絵は、なかなか美しいので、そ ういうことにしておきたいですね(#^.^#) 参考文献等: 情報提供者: