物語の分布 :全国 登場人物名(物語名):蛇の正体=大物主 娘=活玉依媛 (古事記「崇神記」) 蛇の正体=大物主 娘=倭迹迹日百襲姫 (日本書紀「崇神紀」) モデルとなった人物等: 同じテーマの世界神話: 物語の骨子:美しい娘の所に、毎晩、美しい男性が訪れる。 娘は妊娠するが、婿の正体がわからないので、娘の母は、婿の着物の裾に 糸をつけた針を刺すように指示する。 翌朝その針を辿っていくと、婿は蛇であった。 ******* この蛇が「善なるもの」か、「悪なるもの」か、で、結末は違います。 パターン1=蛇が善である場合 生まれた子供は、重要な役割を持つ子供である。 パターン2=蛇が悪である場合 蛇は針の毒で瀕死だが、 「娘の体には自分の子供が宿っている。 この子供は桃の節句の桃酒・端午の節句の菖蒲酒・重陽の節句の菊酒さえ 娘が飲まなければ、決して死ぬことはない」 という。 これを聞いた娘と母は、節句のお酒をすべて飲み、子供を殺してしまう。 蛇 足:この物語はあちこちで見かけるのですが、節句の酒を飲ませて子供を下ろ しちゃう話の方の原典がどこにあるのか、まだわかりません(^^ゞ しかし・・・ですね。 気になりませんか? いわゆる「節句」。 3月3日の桃の酒。 5月5日の菖蒲の酒。 9月9日の菊の酒を飲まなくちゃいけないわけです。 ・・・なんか忘れてませんか? そう、7月7日、星の節句の時は何もしなくていいのか?って話です。 私は、密かに星と蛇は関係があると睨んでるんですけど・・・。 もしかしたら、7月7日に何かをしてしまったら、娘の意思に関係なく、 蛇の子供は生まれてくる、なんて裏話はなかったんでしょうかね? 参考文献等:講談社+α文庫「決定版日本の民話事典」 情報提供者: