物語の分布 :千葉県松戸市 登場人物名(物語名):馬橋の萬満寺の和尚さん モデルとなった人物等: 同じテーマの世界神話: 物語の骨子:動物に優しい和尚さんがいた。 和尚さんを慕う動物の中に大食いの大蛇がいた。 いつもお腹をすかせていた大蛇は、ある日我慢できずに、和尚さんの お客を食べようとしてしまう。 しかし、食べる前に和尚さんに見つかり、蛇は追い出されてしまう。 蛇は反省し、悲しみ、追い出された先の川(江戸川)を通る船に、和 尚さんの住む馬橋の人が乗っていると、懐かしくなって、船を止める ようになってしまった。 困った船頭は、ひとつのアイデアを思い付く。 蛇に向かって、馬橋の人が持っている手ぬぐいを投げ込むのだ。 案の定、蛇はその手ぬぐいを見つけると喜んで飛びつき、水に潜った ので、船は安全に運行できるようになった。 馬橋の人はこの川を渡るときは、手ぬぐいを投げる習わしとなった。 蛇 足:「手ぬぐいを投げる」という習慣は面白いですね。 海積神社の伝説もそうですが、人身御供の代わりに、何か「人の匂い」 のついたもの、もしくは、「人の形」をしたものを、神や化け物に捧 げる風習は、結構あるんじゃないかと思います。 有名なところでは、奈良市にある「倭文神社」の「人身御供」ですね。 このお話は、子供向けに大蛇の性格をかわいらしくアレンジしてあり ますが、実際は、人をとって食う、かなり恐ろしげな大蛇だったんじ ゃないでしょうか。 気になるのは、なんで、馬橋の人が対象か、ですね。 物語の中では、「仲良かった和尚さんが住んでるところだから」とい う説明になっていますが、それだけでしょうか? 参考文献等:Hello まつど 「うんちく教室」 情報提供者:こたつ城主サマ