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布忍神社 夏越の祓い




6月30日・・・一年のうちの半分が終わるこの日、午後8時より、
夏越の祓いが行われ、参加してまいりました。
境内に並んだたくさんの灯篭に、まず、蝋燭が立てられていきます。
そして、8時になると同時に、順に点火。
境内がどんどん幻想的な雰囲気に包まれていきます。

参拝者が本殿に集まると、夏越(なごし)の祓いが始まります。
神主の祝詞奏上・宮司の祝詞奏上と次々にプログラムが進みます。
ところで、本殿の向かって右に宮司が、左に神主と、何やらあでやかな
着物姿の女性と白拍子のような女性が控えておられます。
巫女ではないようなのですが・・・?
なんとなんと、その白拍子のような井出達の女性は、横笛の奏者だったのです。
曲の名前はわかりません。
時に激しく、時に切なく、音楽が響きます。
神に捧げる音楽ですから、きっと何か清らかな思いが込められているのでしょうね。
現実的なことを言えば、非常に狭い音階から成り立つ音楽でした。
絶対音感は、もう消えてしまったのですが、
レ・♭ミ・ミ・ファ・♭ソ・ソ・♭ラ・ラ・♭シ・シ
の10音だけで成り立っているようでした。
10音で成り立つ、多表情の音楽。笛というのは、素晴らしい楽器だと思いました。

さてさて、その次には、舞いが奉納されました。
そう、あでやかな着物姿の女性は、舞い手だったのです。
舞の題名は「初音」
近江京の崩壊と共に思い合っていた男性と離別し、ここ布忍へ帰ってきた少女が、
うぐいすの初音を聞いて昔を懐かしむ・・・そういうストーリーなのだそうです。
優雅なのですが、片足で立ち、中腰のまま回転するというのは、かなり
足腰が鍛えられていないとできない技。
100M走者としても、
かなりの成績を残すことができるお方であると拝見いたしました(^-^)

その次に、大祓詞(おほはらえのことば)をその場にいる全員で唱和しました。
祝詞の上で、
国津罪・天津罪を流してくださる、瀬織津比賣。
流されてきた罪をがぶがぶ呑み込んでくださる、速開都比賣。
罪を根の国・底国に放ってくださる、氣吹戸主。
持ち運んで捨ててくださる、速佐須良比賣。
どんどん罪が祓われていきます。
そして、次が変わっています。

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こんな布が配られるのです。
実は、これから行われる神事は、布忍神社のご由緒と深い関わりがあります。
布忍神社は、疫病・毒虫が流行り、困り果てた村人が、
天美にある「阿麻美許曽神社」から、神様を白い布を敷いてお呼びしたことが創始です。
その白い布を以って祓い清め、布を切り裂いたところ、
一夜のうちに疫病・毒虫は退治されたのだそうです。
ですから、この布に私達の悪いところ、頭とか、顔とか・・・でももちろんよいでしょうが、
まぁ、それよりも、病気がちな部分ですね、そこをこすりまして、
最後に体の中に思いきりの息を吸い込み、それを残らず布に吐きだし・・・
一気に、千切る!!!
これで、あなたはきれいになりました。

その後、玉串を捧げ・・・
宮司が、再度祝詞をあげ、これで夏越の祓いは終了です。
私達の今年前半の罪はきれいにしていただきました。
そして、あと半年、元気で過ごせるためのパワーもいただいたのです。

その後、横笛の奏者が、境内の万灯篭の中で笛を奏上されました。

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幻想的な光景でしょう??
こういう美しい風景はちょっと簡単には見ることができないので、
まぶたに焼き付けて帰った私なのでした。

7月1日にも、万灯篭と、舞が奏上されます。
私は、ちょっと都合がつかないのですが、
是非、ご興味を持たれた方は、ご参列くださいまし。

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