伝 説:関西以西では、夏に一番よく聞くのが、アブラゼミの鳴き声です。 「ジー ジー」 という鳴き声。 油を揚げる音と似ているというので、アブラゼミという名前になったよ うですね。 暑苦しくも感じますが、次世代を残すために精一杯声をあげているのだ と思うと、愛おしくも感じますね。 蛇 足:夏の終わりごろ、道を歩いていると、 「ジィッ!!」 断末魔の叫びをあげて、アブラゼミが目の前に落ちてきたりすることが あります。 お腹を上に向けながらも6本の足を動かし、残り少ない命で懸命に生き ようとする姿は、切なくもたくましいものです。 脚の間に指を入れると、必死でしがみついてくるのも、まだ生きるつも りだからでしょう。 植えこみなどの木陰に連れていき、そっと地面に置くと、何かを悟った ように、一番涼しいところへ移動してじっとしているのも、悲しく、何 か崇高な印象さえあります。 ごつい姿の虫ですが、他の昆虫と同じように、いじらしい生き物だと思 います。 参考文献等: 情報提供者: