伝 説:蛙は蛇を恐がり、蛇はなめくじを恐がり、なめくじは蛙を怖がり、互い ににらみ合ったまま、動けない。 いわゆる「三すくみ」ですね。 蛇がなめくじを怖がるというのが本当かどうかはわかりませんが、蛙が 蛇を怖がるというのは事実でしょう。 子供の頃、田んぼを泳いでいた蛙が、蛇に飲まれるのを見たことがあり ます。 それは一瞬のことのようでしたが、どちらかというと親近感を覚えてい た、丸い蛇の目が、恐ろしい冷たいものに感じたことを覚えています。 そのせいか、日本に伝わる「蛙報恩譚」は、おじいさんとおばあさんが 蛇から蛙を助け出してやり、その蛇の害から、蛙が反対におじいさんと おばあさん(とその孝行娘)を助ける、あるいはもっと発展して、娘を 幸福に導くというものが多いようです。 蛙の目は人の目に似ていると言われます。 そのため、ヨーロッパでは、蛙は「悪魔の目を持つ」と考えられていた ということもあるようです。 また、オーストラリアでは、人が死んで、罪が消えない間は蛙の姿でこ の世をさまよわなくてはいけないという考え方があるのだとか。 いずれにせよ、蛙という動物が、「人間に近い」と考えられてきたのは 間違いないでしょう。 蛇 足:個人的に、雨蛙ほど「かわいらしい造形」は滅多にないと思っています。 ポップなグリーンは、キャンディーカラーですし。 丸い目と吸盤のある小さな手。 つるんとした背中も愛らしいものです。 雨上がりの朝に、小さな緑色の蛙を見つけると、なんだか幸せな気持ち になるのです。 参考文献等: 情報提供者: