伝 説:日本にハチドリがいた! という驚きの声をときどき聞くんですが……。 実は、私もそう勘違いした一人ですが(^^ゞ それはたぶん、「雀蛾」でしょう。 雀蛾は日本にいるだけでも10種類以上を数えるようですが、一番よく 見掛けるのが、写真の「大透翅(オオスカシバ)」でしょう。 昼行性なので、人目につきやすいんです。 丸い目やずんぐりした胴体、鳥によく似た尾。 とてもかわいらしい蛾です。 蛇 足:私が梔子の花を、うとましいと思いつつも嫌いになれないのは、この虫 の幼虫が、梔子の葉っぱにつくからです。 秋ごろになると、梔子の樹の下に、虫の糞がいっぱい落ちていて、その 上あたりを探すと、オオスカシバの幼虫が熱心に葉っぱを食べています。 公園の植木にも梔子があり、夏になると、かわいらしい成虫がたくさん 飛んでいます。 ちなみに、この虫が、蛾ではなく蜂だと勘違いされる理由は、鱗粉のな い透明な翅のせいですが、羽化したばかりのときは鱗粉がついているの だそうです。 でも、羽ばたくとすぐに透明になるため、鱗粉のついたままのオオスカ シバが目撃されるのは、ごくごくまれのようです。 参考文献等: 情報提供者: