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さて、鯛よしは、所謂、「飛田新地」の中にあります。
ここは、女性は通りづらい場所。
というのも、いわゆる、「遊郭」の名残が色濃く残っている・・・
というか、現役なんですね。
暗くなってからカメラを構えようもんなら、ひと悶着起きかねないので、
明るいうちに、一枚パチリ。
看板と灯かりが並んでいるのがわかるでしょうか。
この一つ一つに「玄関」があり、そこには綺麗な女性が座っているのです。
そして、その女性を気に入った男性は、そのお店に入り、
「飲食をする」
というシステムになっている・・・ようです。
私達女性は、客ではないので、あまりジロジロ見ると、怒られたりするようで、
私は、このオフの前に、参加者全員に、
「お店のお姉ちゃんをジロジロ見ないように」
という注意を伝達していました。
そして、宴会場の鯛よし百番はこんな店。
風情のある外観です。
大正時代の建築ということで、この界隈では最も格式の高い遊郭だったようです。
そんなわけで、私は、かなり緊張していました。
「お高くとまったお店だったらどうしよう」
と。
が、予約の電話を入れた段階でその疑念はかなり払拭されていました。
なにしろ、親しみ易いし、親切。
この日、雨でずぶぬれになった私は、玄関でいきなり、
「すいません、靴下履き替えていいですか?」
と座り込んだのですが・・・。
「あがってから、ゆっくり履き替えはったらええのに」
・・・いや、そんなことしたら、じゅうたんが濡れちゃいますけど・・・。
な〜んか鷹揚なんですわ。
しかも、
「ジーンズも履き替えていいですか?」
「ほたら隣の部屋ででも着替えはったらええですよ」
えええええっ?!
日本料理の料亭(しかも歴史も格式もある料亭)で、
いくら客が入ってないとはいえ、使われてない部屋で着替えてもいいなんて、
そんな下町チックな!!
「あの〜・・・そしたら、あちこち探検しても・・・」
「どうぞどうぞ」
「玄関横に見えた橋を渡っても?」
「よろしいですよ〜」
なんていい店なんだぁ!!!!!
仲居さんの気さくさとは裏腹に、内装も凝っております。
これは、玄関入ってすぐ左に見える、多分、応接室。
中は金箔の襖に、革張りのソファーなどが設置されており、
「時代が時代なら、あんたなんか入れないのよっ!」
的な雰囲気を醸しだしています。
なのに、仲居さんは、
「どうぞぉ〜探検してください〜」
とおっしゃる・・・。
う〜む・・・ここは、仲居さんに従うしかないなっ!!!
さて、ここに海老珍さん、anne猫さんが合流。
宴会が始まります。